ムリなく力まず前屈がスルッと深まる!股関節・もも裏・肩に効かせる〈船漕ぎストレッチ〉
前屈をしようとしていくら手を前に伸ばしても、上半身が全然前に傾いてくれなくて、背中・腰・お尻・膝裏がパツンと張って辛い人は多いですよね。 前屈の鍵となる部位にアプローチして、無理せず自然に前屈できるようになる船漕ぎストレッチを試してみてください。
前屈が体に良い理由
前屈は股関節から上半身をおりたたみ、背中、腰、お尻、ヒザ裏をストレッチする動作です。
まず、股関節をうまく使い体の背面を気持ちよく伸ばすことができれば、股関節から体を動かすことが上手になり日常生活での体の機能性アップします。肩・背中・お尻の張りも解消されることにより、肩こり、腰痛緩和も期待できます。また、硬くなりやすいモモ裏の筋肉もストレッチされることで、骨盤を正しい位置に整える効果もあります。
では、この前屈を無理せず深めるにはどうすれば良いのでしょう。
前屈の鍵となる部位①股関節
前屈をするには、骨盤を前に傾ける必要があります。脚を前に投げ出した長座の姿勢で骨盤を前に傾けるという動作は、股関節を曲げるという動作と同じです。つまり、前屈するには股関節を屈曲する必要があります。
股関節を屈曲させる時に強く働く筋肉は、上半身と下半身を繋ぐ唯一のインナーマッスルである腸腰筋です。
まずは、膝をたっぷり曲げて上半身を動かすことで腸腰筋を使う感覚を体にインプットさせましょう。
鍵となる部位②モモ裏
骨盤を前に傾ける時にパツンと張ってブロックになるのがモモ裏のハムストリングスです。
ハムストリングスは、脚を後方に引く働き(股関節の伸展)と膝を曲げる働きをします。股関節の伸展と屈曲は逆の動きになるため、股関節を屈曲することでお尻側のハムストリングスのつけ根は引っ張られ、そこからさらに膝を伸ばすとハムストリングのつけ根のもう一方もかなり伸ばされるため、辛くなる人がとっても多いのです。
膝を曲げながらお尻側のハムストリングスをほぐすことで、徐々に膝裏も伸ばしやすくなりますよ。
鍵となる部位③肩
前屈と肩になんの関係があるのか?と疑問に感じると思いますが、実はとっても関係が深いのです。前屈を深めるには背骨の柔軟性も必要で、肩まわりの筋肉が凝り固まっている状態だと背骨の動きも悪くなります。また、肩に力みがあると呼吸が浅くなりその力みは全身に伝わります。
肩甲骨を動かすことで背中の張りをほぐして背骨の柔軟性も引き出し、肩の力みも手放していきましょう。
船漕ぎストレッチ
〈やり方〉
1)長座の姿勢から膝を曲げ、両肘をつかむ。船を漕ぐように肘を下→前→上→手前に動かし、肘の動きに合わせて上半身も前後に揺らす。前に倒す時は、できるだけお腹を太ももに近づける。
2)肘から手を放して船を漕ぐように両手を大きく動かし、上半身も前後に揺らす。
●ポイント
繰り返すうちに、少しずつ膝を伸ばせるようになってきます。最初は膝をたっぷり曲げて、股関節を折りたたむことを優先してください。
AUTHOR
高山ゆかり
ヨガインストラクター。【姿勢と自律神経を整え健やかに】 をコンセプトに活動。長年の運動不足により体調を崩したことをきっかけにヨガを始める。ヨガに筋膜リリース、ピラティスを取り入れることで硬かった体がほぐれ、インストラクターの資格取得に至る。福岡市内のスタジオ、自宅にてヨガレッスンを行う。RYT200/チェアヨガ/ピラティスインストラクター/アロマテラピー検定1級。プライベートでは2児の母。
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