〈腰痛予防〉習慣として続けたい!腰椎・背筋・腹部に効かせる3つの腰痛予防エクササイズ
腰痛は日常生活の基本姿勢を意識することで予防することができます。何気なく立った時の姿勢、座り姿勢、テレビを見る時の姿勢…日頃の姿勢から見直していきましょう。
腰痛予防で大切なこと
腰の痛みが日常になっている=慢性腰痛に悩まれている方は多いかもしれません。人間は直立二足歩行をするため、背骨に垂直方向の力が強くかかります。そして、腰は上半身を支えるとともに下半身からの衝撃を受け止める役割があり、体の中でも負担のかかりやすい部位です。
腰痛の原因は病気からくるもの、基本姿勢の崩れや運動不足など生活習慣からくるもの、そして、特に女性はライフステージにより生理・妊娠・育児・家事・ホルモンバランス変動の中でも腰痛を引き起こしやすいとも言われています。
基本姿勢の見直し
まずは、自分の立ち姿勢がどのような状態か確認してみましょう。上図のように、背骨が自然なカーブ(横から見たときに耳・肩・腰・膝の横・外くるぶしがだいたい一直線)であれば、腰に負担が少ないと言われています。
背骨の構成
腰の骨は単体の骨で構成されているのではなく、下図のように小さな椎骨が連なる長い脊柱(背骨)の一部として腰椎があります。そして、脊柱は、頸椎から尾骨までゆるやかなS字カーブを描くように並んでおり、垂直方向の重力を分散して姿勢を保持しています。
7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎、仙骨、尾骨という小さな骨である椎骨が連なっています。また、椎骨一つ一つにはリング状になっている椎体があり、脳からつながる太い神経(脊髄)が通ります。
そして、椎骨同士をつないでいるのが椎間板です。椎間板は椎体と椎体のクッションの役目をしていますが、普段の姿勢の崩れから圧がかかったり腰を支える筋肉の衰えや腹圧の弱まりなど、良い姿勢を保つメカニズムが疲労したりダメージを受けたりすると腰痛を発症すると考えられています。
腰痛予防エクササイズ3選
今回は日常の基本姿勢の崩れから引き起こされる腰痛予防に焦点をあて、腰椎への過度な負荷をかけすぎないよう、腰周りの筋肉強化にオススメなエクササイズをご紹介します。まずは、心地良く背骨全体を伸ばし、腰椎の椎間板を気持ち良く伸ばす意識を持ちましょう。
腰椎伸ばし
<やり方>
1)正座から両手を前に伸ばし、おでこを床に近づける。両手の指の間を大きく開き、マットを前に押し出す
2)両膝を床から数センチ浮かせ、お腹に圧がかかる感覚を大事に意識する
3)両膝を曲げたまま、太ももと胸を近づけ、座骨を天井方向斜め上へ突き上げる。背骨(特に腰の辺り)の骨の間が心地良く伸ばされる感覚を意識し、深呼吸。目線は遠く脚の間へ
4)両膝を床につき、お尻をかかとへ。ゆっくり両手を引き寄せ、背骨の下から頭が最後になるようゆっくりロールアップ
5)正座の姿勢に戻る
骨盤・腹部まわりの筋力アップエクササイズ
日常生活を見直して、少しでも腰痛を予防・軽減できるようするよう、腹筋や背筋の筋力を強化していきましょう。
<やり方>
1)横向きになり、肘枕で、両脚をまっすぐ伸ばす。かかとを強く蹴り、頭~足裏まで一直線になるよう腹筋・背筋を意識する。骨盤が前にも後ろにも傾かないようにコントロールする
2)1)が安定してできるようになったら、上の脚を天井方向へ高く引き上げる。かかとを強く蹴りながら、脚の上げ下げを繰り返す
背筋を意識する
<やり方>
1)うつ伏せになり、足先までまっすぐ、足幅は骨盤幅程度。肩の真下に肘をつき、両手のひら大きく広げる
2)お腹を引き上げ、背筋の力で胸の中心を前に押し出すように胸を広げる。腰は心地良く伸びている状態に
3)伸びた背骨ラインを意識しながら深呼吸。余裕があれば、吐く息に合わせ、みぞおち裏の辺りから捻り、後ろ足先を見る
4)息を吸いながら正面に戻り、反対方向へも同じように捻る
AUTHOR
元田裕子
ヨガインストラクター。図書館司書として働いていた頃にヨガと出会う。心身がすっきり解放される感覚に魅了され、指導者資格を取得。現在は、オンラインレッスンのほか、横浜市内のヨガスタジオ、カルチャーセンター、子育て支援施設、神社などでクラスを担当。子どもから大人まで幅広い世代へセルフケアの大切さを伝えている。全米ヨガアライアンス500時間修了/龍村ヨガ指導者養成講座修了/経絡YOGA認定講師。インドのアーユルヴェーダDr.よりアーユルヴェーダ・マルマセラピーを学んでおり、アーユルヴェーダアドバイザー、マルマセラピストとしても活動の幅を広げている。
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