更年期世代、衰えるのは体力や筋力だけではない!骨密度の低下を防ぐための「椅子のポーズ」のアレンジ
年齢とともに体力や筋力の衰えを実感している人は多いかもしれませんが、骨密度の低下を意識したことはありますか?骨の強さや弱さは、筋力のように感じることができないため、あまり気にしていないかもしれませんね。しかし、筋肉量や筋力は骨密度に影響を与えるため、骨密度の低下をできるだけ防ぐためにも、適度な筋力トレーニングは大切です。椅子のポーズをアレンジしたもので筋肉と骨を強くしていきましょう。
骨密度と筋肉の関係とは?
筋肉が伸びたり縮んだりすると、骨に負荷がかかります。これによって骨はその密度を維持したり、増加させることができます。定期的な運動によって筋肉を使って鍛えることは、骨の健康には欠かせません。骨密度は、40歳ごろから始まる女性ホルモンの減少によっても低下しやすくなり、筋肉量も年齢とともに減少します。筋力が衰えることで、骨密度が低下するだけではなく、転倒や骨折のリスクも高まります。更年期世代の女性は、生活環境や体調の変化、それに伴う運動の減少などもあるかもしれませんが、適度な運動で筋肉を刺激し、骨や関節の健康を保ち、日常生活での動作やバランスの改善につなげていくことが大切です。
今回は、膝を曲げてお尻を下げる「椅子のポーズ」を少しアレンジしたものをご紹介します。椅子のポーズは下半身に負荷がかかるだけでなく、上半身の筋肉も働かせて姿勢を維持します。全身の筋肉を使って、骨に適度な負担をかけてみましょう。
椅子のポーズ
<やり方>
① 足を揃えて立った姿勢から両膝を曲げて、お尻をななめ後ろの方へ下げていく。両腕をあげて二の腕が耳の横にくるようにする。太ももを引き締め、膝が開かないように注意しながら、ゆっくりと3呼吸キープ。
② 次の吸う息に合わせて、両脚を伸ばし、かかとを上げてつま先立ちになり、両腕を頭上に伸ばす。指先まで全身をしっかりと伸ばし、バランスを保って3呼吸キープ。
③ 終わったら、かかとをストンと落とし、腕も脱力して振り下ろす。
注意:かかと落としで骨に刺激が加わることで、骨密度の向上が期待できますが、この刺激がきつく感じる場合は、静かにかかとを下ろして、無理をしないでください。
④ ここまでを1セットとして、3セットを目安に繰り返し、慣れてきたらセット数を増やす。
※ 両足を揃えると不安定になったり、やりにくさを感じたら、足を腰幅程度に開いてもOK。この場合は、膝が内側に入らないように、つま先と同じ方を向き続けるように、太ももをしっかりと働かせる。
AUTHOR
吉田加代子
オーストラリア・ブリスベン在住、東京都出身。日本とオーストラリアでの会社員生活を経て、2012年よりオーストラリアでヨガ講師としての活動を開始。ハタヨガやリストラティブヨガクラスの他、音響楽器シンギング・リン®を使ったサウンドセラピーも提供。ヨガや音の効果を活かして、クライアントの心身の健康をサポートしている。
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