働き世代の男性必見!ついカッとなる「怒りグセ」をコントロールする【大胸筋ストレッチ】

 働き世代の男性必見!ついカッとなる「怒りグセ」をコントロールする【大胸筋ストレッチ】
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ビジネスマンとして多忙を極めていた頃、無理が重なりうつ病と診断された経験を持つ、40代ヨガ講師・吉本憲太郎さんによる連載。ヨガに出合い、本来の自分を取り戻した経験から、心の痛みに寄り添える吉本さんの視点で、働く世代の心が軽くなる物の見方、考え方をアドバイス。実体験をもとに効果を感じた、体から心にアプローチする「お悩み解消ワーク」も紹介します。

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相手を思うのであれば、同じ目線に立つのがルール

― 職場で頻繁に怒りを抑えられなくなるのは、精神的にどんな状況だと思いますか?

「期待通りの成果が出せないなど思い通りに行かないと苛立ちが募り、怒りの感情が湧き上がりやすいと思います。怒り方にもいろいろあって、良くないのは汚い口調で怒鳴ったり、物に当たったりする身勝手な感情表現としての怒りです。今は穏やかそうと言われる僕も、会社員時代は毎日のように当たり散らすように怒っていましたが、当の本人は怒っている意識さえなくて、その頃の自分を振り返ると絶対友達になりたくないかな」

― いろいろな怒りのなかには、相手に対する期待を込めた「愛のある怒り」もありますよね。

「そうですね。でも、感情に任せて激昂し机をバンバン叩いて威圧するようでは、愛があるとは言えません。相手を思っているなら上から一方的に感情をぶつけず、それが上司と部下の関係であれば部下と同じ位置に目線を下げて、良い方向に進むために必要なことを冷静に伝えるべきではないでしょうか」

怒り
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「この怒りは何のため?」客観視で自分本位な行動にブレーキを

― では、感情に任せて怒る行為を繰り返すのは、その人の中に何が作用しているのでしょうか?

「起きた事象に対して声を荒げて怒る人もいれば、まったく怒らない人もいる。怒りをぶつける選択をした人は、自分にメリットがあるから怒るという行動に出ていると思います。そのメリットは何かというと、相手に同じことをされないようにする鍵掛けであったり、自分の権威を誇示するためだったり無意識のうちに損得勘定が働いていることが多いと感じます」

― 無意識の損得勘定を意識化すれば、良くない怒りの頻度は減りますか?

「僕自身、以前と比べたら良くない怒りは減ったけど、それでもイラっとする瞬間はゼロではないです。人間なんで当たり前ですよね。でも以前と明らかに違うのは、怒りを露わにしたくなったとき、果たして僕が怒るメリットはあるのかと自問するようになった点です。メリットが浮かんだとしても、多くは浅はかで自分本位にすぎず、客観的に見るとダサいな自分、と我に返る。そうするとこの怒りを手放そうと思えるし、あとは怒りをぶつけられる側だったらどう思うか自問するのも有効。一歩引いて自分を見られる冷静な視点は怒りグセを直す助けになると思います」

呼吸を深め、落ち着きを取り戻す「大胸筋ストレッチ」

怒りグセがあると交感神経が優位な状態が続いているので、気持ちが落ち着くうつ伏せの姿勢でスタート。また、胸部の大胸筋が収縮していると肩が前に入り肺が広がりにくいので、胸まわりの筋肉の緊張をゆるめて深い呼吸を促し副交感神経優位に切り替えて。フィジカルからもアプローチして怒りを手放せるようになりましょう。

大胸筋ストレッチ

目的と効果:副交感神経優位に導くうつ伏せの姿勢で、怒りで浅くなった呼吸を深め気持ちを落ち着ける。

1.うつ伏せになり脚は腰幅。重ねた両手の上におでこをのせる。

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photo by Kentaro Yoshimoto

2.右手を胸の横につき、左肘は90度に曲げて手のひらを内側に向ける。

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photo by Kentaro Yoshimoto

3.右手で床を押しながら、右脚は膝を曲げて左脚の向こう側につき、左肩を床につけたまま上半身を左方向へねじる。腰からねじらず左胸を天井へ向けるイメージを持ち、左胸で呼吸する感覚を意識して。3~5呼吸キープし反対側も。

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photo by Kentaro Yoshimoto

〈プロフィール〉

吉本憲太郎さん
ヨガ指導者、「..with THE CLEAR YOGA」主宰。会社員を経て、自分が苦しんだ経験を含めヨガの魅力を伝えるべく、ヨガ指導者の道へ。熊本にオープンした自身のヨガスタジオでは、ビギナークラスからOMYOGA認定校として指導者養成講座(全米ヨガアライアンスRYT200)も開催。月に一度の屋外クラスでは、ドネーションを募り熊本の自然環境保護団体に寄付している。https://with-the-clear-yoga.jp/、Instagram:@kentarouyoshimoto

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取材・文/北林あい

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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