古くから伝わるヨガの考え方を学びなおそう

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Yoga Hawaii Magazine
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魂がチャリオットを導く

ヨガ哲学についての初期の書物である『カタ・ウパニシャッド』には絵入りの貴重な話がある。ヴェーダ経典の最も強力な象徴の一つ、チャリオットを用いた優れた例え話だ。『魂はチャリオットの主、体はチャリオット。直感はチャリオットの御者で、心は手綱だと知りなさい』というものだ。

御者は知性だ。乗客は個人の魂、あるいは『アートマン』であり、人生行路において、チャリオットの御者に指示を与える。感覚はまるで野生の馬のように、チャリオットを暴走する駅馬車のように引いて、境界線から断崖まで猛スピードで進む。困惑して怯える乗客を乗せて、御者は目に入っていない。しかし、ヨガでは、知性もしくは『ブッディ』は『アートマン』の指示で、馬力を制御するために使われる。ヨガでは、「見られるもの」、すなわち『パクリティ』は物質的な生活における物のことを指し、世界をいかに見るか、「見る人」を意味する『プルシャ』よりは重要ではない。個人の魂は、『パクリティ』の原風景を旅し、チャリオットに指示し、力強く成長し、より大きな『大霊』、すなわち宇宙の『プルシャ』と結び付くのだ。

アーサナとサンスカーラ

ルーミーの領域には、ヨガを通じて直接触れることができる。普遍的な光の領域につながった高い心の具現化を通じてのことだ。「心とは感覚の王者です」とB.K.S.アイアンガーは言う。「心、感覚、情熱、思考と理性を征服した者は、人類の王者です。こうした人は内なる光を持っています」ほとんどの問題は、真のアイデンティティが不明瞭になることから起きる。私たちは表面を包み込まれたエゴなのか、光と愛に満ちた宇宙なのか?私たちは馬なのか、あるいは『プルシャ』なのか?私たちのほとんどは、その「二つの心」のどちらにも当てはまっている。

ヨガはこうした個性を徐々に超え、人生の目的と欲望を統合するのに役立つ。私たちは、自分たちが地上になぜ来て、何者なのかを思い起こす存在を知っている。不滅の『大霊』だ。単純な心が習慣的に動く状態を『サンスカーラ』という。これは幼少の頃の経験や過去の生活に由来する。こうした精神的な痕跡は、一定の行動習慣を好むことや、『カルマ』という型にはまったやり方を形成する。『サンスカーラ』の存在は肯定的でも否定的でもある。無力な、誤った方向に導いてきた『サンスカーラ』の強化よりも、ヨガは心身に対して新しい肯定的な習慣を積極的に作り出すことに役立つ。新しい『サンスカーラ』は十分に力強くなり、新たに形作られた経路はより高い周波数に向けてエネルギーを誘導する。そうすると私たちはリラックスし、古い習慣を洗い流し、より堅実な決断を下し、ストレスの少ない生活を楽しむことができる。

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Text by Marya Mann
Translated by Hiroe Humphreys



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