ピザは“ヨガ的”な食べ物?アウトドアピザを通して得られる「食への気づき」

 ピザは“ヨガ的”な食べ物?アウトドアピザを通して得られる「食への気づき」
Sheri Giblin
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「ピザの焼き上がりを待つ時間」は人と人とを結びつける

野外での調理は新しいことではない。地域で共有する野外オーブンは1000年も前から存在しており、現在でも地中海から中東に至るまでの小さな村々で使われている。村の人々はオーブンに集まり、ストーリーやレシピをシェアしながら一緒に並んで料理をし、習慣や食文化を守りながらコミュニティをつくり出していた。最近では、アメリカとカナダでこのようなオーブンが流行し、さまざまなところで見られるようになってきている。地域で共有するオーブンに地元の人たちが集まってピザやパンを焼いたり、オーブンの数時間熱を保つ性質を利用して、ゆっくりと火を入れるキャセロール、スープ、シチューなどをつくったりしているのだ。
ミネアポリスの詩人、マイク・ローリンは数年前、パウダーホーンのそばの空き地に、れんが製の共有オーブンをつくるのを手伝った。「人々が気軽に集まるためにつくったんだよ」とローリンは言う。「ピザを焼いている間は好きなときに立ち寄れるからね。人々が結びつく可能性を広げたんだよ」
野外のオーブンは、重要な教材ともなっている。レストラン「シェ・パニース」のオーナー、アリス・ウォータースは、子供たちが学校の庭で農作物を育て料理することを学ぶプロジェクトを、バークレーのマーティン・ルーサー・キング中学校で始めた。ここでは、野外のオーブンが15年もの間使われている。生徒たちは、そのオーブンを使って自分たちで植え、育て、収穫した野菜をのせたピザを焼いているのだ。
キング中学校の生徒たちは、多くの忙しい大人たちが、本能的にもう知っていることを学んでいる。野外で友人たちと料理することは得がたい喜びであり、美しい農産物に感謝の気持ちを示すよい方法なのだ(それに、暑い夏の夜に、キッチンが暑くなることもない)。友人たちと火を囲み、おしゃべりをしたり、笑ったり、つくった料理を味見し合ったりする様子を思い描いてほしい。これを実現するのに、地域の共有オーブンも、自分用のオーブンを置くスペースも必要ないのだ。
ワールド・ピザ・チャンピオンに9度輝いたトニー・ジェミンナーニは、自宅のグリルですばらしい結果が出せると言う。「ピザを焼くことに関して言えば、いちばん大切なのはピザの生地なんだ」と、サンフランシスコのトニーズ・ピザ・ナポリターナと、インターナショナル・スクール・オブ・ピザのオーナーであるジェミンナーニは言う。「生地は、できたてのフレッシュなものであることが絶対だ」
ジェミンナーニはまた、できるだけ先の準備までしておくこともすすめる。ズッキーニやナス、パイナップルなどのトッピングはアルミホイルに包み、準備の間に焼けるようグリルにのせておくように、と彼は言う。外のテーブルに、ソース(トマト、ペスト、アルフレード、スパイシーピーナッツなど)、チーズ、フレッシュな野菜などを入れた丸い器を置いて、ピザのカウンターをつくろう。手書きのカードで全部にラベルをつけ、友人がトッピングを持って来てくれたときのために、カードを数枚手元においておく。
必ず用意したいのは、オリーブ、マリネしたアーティチョークの芯、砕いたフェタチーズ、スライスしたマッシュルームなどの“グレイテスト・ヒッツ”だが、新しい試みをするのもためらわないように。農場でとれた卵を真ん中にのせて焼くピザのおいしさには、きっと驚くだろう。白身が固まり、黄身はやわらかに完璧にポーチされる。コーンとミント、レモンの皮、松の実のコンビネーション、あるいはイチジク、ヤギのチーズ、バルサミコ酢などを組み合わせた白いピザも試してみよう。
それとは別に、グリルから取り出したピザにゲストが各自でのせるものを置く場所を設けるのもいいだろう。最後に加える材料は最初にのせるものよりも重要なくらいだと、ジェミンナーニは言う。トウガラシのフレーク、おろしたパルメザンチーズ、一つかみのフレッシュなアルギュラ、少々のチェリートマト、カラブレーゼペッパー、刻んだハーブなどを散らしたり、オリーブオイルをひとたらししたりして、最後の仕上げをするよう友人たちにすすめよう。

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Photos by Sheri Giblin
Food styling by Erin Quon
Translation by Yuko Altwasser
yoga Journal日本版Vol.24掲載



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