お肉の脂身、食べる?食べない?脂身の意外なメリットを管理栄養士が解説

 お肉の脂身、食べる?食べない?脂身の意外なメリットを管理栄養士が解説
AdobeStock

「お肉の脂身は残した方がいい」「なるべく脂身をカットしよう」などと思うことがありますよね。「あぶら」と聞くだけで「できるだけ食べないようにしたい!」と考える方もいるかもしれません。しかし、実はお肉の脂身にはメリットもあるのです。今回はお肉の脂身についてご紹介します。

広告

【お肉の脂身】実は食べるメリットが!

お肉の脂身は食べるべき?脂身の意外なメリットを管理栄養士が解説
photo by AdobeStock

「脂身はできるだけカットするべき」と思いがちですが、実は脂身は健康に悪い部分ではありません。お肉の脂身には「一価不飽和脂肪酸」が含まれています。

一価不飽和脂肪酸にはLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を減らす働きがあるのです。「脂=太る原因」と考えてしまうかもしれませんが、お肉の脂身を食べることで血液をさらさらにする効果を期待できます。

体型や体重を気にしている方は「油(脂)」をできるだけ避けようと考えることがありますよね。しかし、脂質はわたしたちの体を構成する細胞膜の主成分で、体を動かすためのエネルギー源です。

油や脂身を極端に避けると、エネルギー不足や脂溶性ビタミンの吸収が悪くなるなど、体に悪影響があります。手のひらサイズのお肉とその脂身程度なら、適度な量です。脂身を避けすぎず、適度に食べるようにしてみましょう。

お肉の脂身を食べない方がいいときもある?

お肉の脂身は食べるべき?脂身の意外なメリットを管理栄養士が解説
photo by AdobeStock

一価不飽和脂肪酸が豊富に含まれているとはいえ、無理に脂身を食べる必要はありません。

・脂っこいものを食べると胸焼けがする
・脂身の食感が苦手
・メニュー全体のカロリー量が多い

など、個人の嗜好やそのときの食べ合わせを考慮して「脂身を食べる、食べない」を選択しましょう。

脂身の部分は、やはり脂身なしのお肉に比べて高カロリーな部位です。「最近食べすぎている」「揚げ物などで料理全体が高カロリー」なときは脂身の食べ過ぎに注意するのがおすすめです。

お肉の余分な脂をカットして食べるには?

お肉の脂身は食べるべき?脂身の意外なメリットを管理栄養士が解説
illustration by なつめももこ

脂の旨みを残し、栄養素を摂取しながらも「余分な脂は減らしたい」と思うことがありますよね。以下のように調理方法を工夫すると、余分な脂を減らしてヘルシーに食べられます。

蒸す

脂身を蒸すと余分な脂が落ちます。野菜と一緒に蒸して食べるのがおすすめです。

煮て、取り除く

お肉を煮物にして冷ますと、余分な脂が白くかたまります。冷えて固まった脂をスプーンなどで取り除くことで、余分脂をカットできます。

湯通し、下茹で

調理前に湯通ししたり、下茹でしたりすることで余分な油を減らせます。肉類の臭みを減らせるメリットもありますよ。

アク抜きで脂もすくう

煮物などでアク抜きをするときに、浮いている脂も一緒に取り除きましょう。煮汁の脂っこさを減らせます。

拭き取り

炒め料理などで、フライパンにあふれてきた脂を拭き取りましょう。キッチンペーパーを使用するとさっと拭けますよ。

お肉の脂身は決して「健康の敵!」というわけではありません。むしろ、必要な栄養素が含まれているので適度に食べるのがおすすめです。脂身が苦手な方や余分な脂を取り除きたい方は、調理方法を工夫してお肉料理を楽しんでみてくださいね。

広告

AUTHOR

なつめももこ 管理栄養士

なつめももこ

管理栄養士/Webライター/イラストレーター。管理栄養士として病院に7年間勤務。出産を機に「子どもとの時間を大切にしながら働くこと」を目標にフリーランスのWebライター&イラストレーターとして活動開始。現在は栄養に関する記事を執筆するほか、未経験からイラストレーターになる方法について発信している。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

お肉の脂身は食べるべき?脂身の意外なメリットを管理栄養士が解説
お肉の脂身は食べるべき?脂身の意外なメリットを管理栄養士が解説
お肉の脂身は食べるべき?脂身の意外なメリットを管理栄養士が解説