血糖値が気になるけど「ラーメン、食べたい」糖尿病専門医が教える、注意が必要なラーメンと食べ方

 血糖値が気になるけど「ラーメン、食べたい」糖尿病専門医が教える、注意が必要なラーメンと食べ方
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血糖値をコントロールするには麺類や丼ぶりなど炭水化物が多いものはNGなイメージがありませんか。ラーメンも血糖値にはあまり良くなさそう、そんなイメージを抱く方も多いと思います。けれども、食べ方に気を付けてきちんと選ぶことで血糖値にも悪い影響がなく食べることが出来ます。今回は、自身も1型糖尿病歴30年という内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんの著書『血糖値を自力で下げるやり方大全』(フォレスト出版)より、血糖値を上げてしまう注意が必要なラーメンについてお伝えします。

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意外と高くない?ラーメンのカロリーや糖質

醤油ラーメンや味噌ラーメン、塩ラーメンは1杯500〜800kcalとそれほど高くありません。糖質も50〜70gと、1食の糖質量としては多過ぎではありません。ちなみにここでいうラーメンのトッピングは海苔、卵、もやし、メンマの想定です。

注意が必要なラーメン

では、好きにラーメンを食べていいかというと、選び方にポイントがあります。カロリーを考えると、避けたいのが豚骨ラーメンやチャーシュー麺です。糖質量は他のラーメンと変わりませんが、脂質量がグッと上がります。糖質は1g当たり4kcalに対して脂質は9kcalです。脂質は糖質の倍以上のカロリーがあるので、太りやすくなります。しかも、糖尿病の人が「糖質+脂質」を多めに摂ると、食後の高血糖の時間が長くなるので、血管へのダメージが大きくなる上、中性脂肪やコレステロールにも悪影響があります。

インスタントラーメンは?

油で揚げているインスタントラーメンは脂質が多いイメージですが、実はそれほどではありません。糖質も50g前後と多くはないので、1個ならOKです。

ラーメン
カロリーを考えると、避けたいのが豚骨ラーメンやチャーシュー麺。
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注意したい食べ方

ラーメンを食べるとどうしても一緒に食べたくなるのが、ご飯。ご飯を食べてしまうと追加の糖分を摂ることになり、結局、食後に高血糖に。血糖値のことを考えるなら、ご飯はグッと堪えて頂きたいです。インスタントラーメン1個ではもの足りない人はおにぎりではなく、サラダ(食物繊維、ビタミン等)や豆乳(食物繊維、タンパク質)、チーズ(タンパク質、脂質)を摂って食後の血糖値の急上昇を抑えましょう。

汁は残して

ついつい最後まで飲みたくなるラーメンの汁、これはとても塩分が多いです。どのくら多いかと言うと、ラーメン1杯には5g以上の塩分が含まれていて、これはなんと1日の塩分量の半分以上!塩分過多は血圧上昇や腎臓への負担、むくみの元になるので残すことを心掛けましょう。

血糖値を自力で下げるやり方
『血糖値を自力で下げるやり方大全』市原由美江・著(フォレスト出版)

血糖値を自力で下げるやり方大全』著者/市原由美江(いちはら・ゆみえ)
医師(内科・糖尿病専門医)・医学博士。1982年生まれ。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医になる。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のため患者会や企業での講演活動を行っている。2009年山口大学医学部医学科卒。独立行政法人国立病院機構関門医療センターにて初期研修を経て、2011年東京女子医科大学糖尿病センター糖尿病代謝内科勤務、2016年横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック入所、2018年同クリニック副院長に就任。医師と患者の両方の立場から、患者様の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。

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構成/桑澤仁美

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ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



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