血糖値が気になる人は知っておきたい|血糖値を跳ね上げる"悪魔の食事"の条件とは?専門医が解説
血糖値、みなさん日頃からどのくらい気を付けていますか?血糖値に効く飲み物や血糖値が上がりにくい食品は日常生活で良く目にするようになってきました。そんなよく耳にする血糖値を上昇させないことは糖尿病を予防する上でもとても大切です。今回は、自身も1型糖尿病歴30年という内科医・糖尿病専門医の市原由美江さんの著書『血糖値を自力で下げるやり方大全』(フォレスト出版)より、血糖値のことを考えると本当は避けたい、血糖値を跳ね上げる食事をお伝えします。食事をする上でぜひ参考にしてみて下さい。
糖尿病を招く悪魔の食事3ヶ条
血糖値が上がる食事には、次のような共通の特徴があります。
①糖質やカロリーが多く、食物繊維が少ない
血糖値を上げるのはやはり糖質です。糖質が多ければ血糖値は上昇します。
②早食いでも飲み込めるほど柔らかい
早食いは食後の血糖値を跳ね上げますし、満腹を感じるのが遅くなります。結果カロリーや糖質過多になりやすいです。
③副菜のない単品料理
品数が少なければ余り噛まずに飲み込んでしまいがち。結果、早食いに繋がってしまいます。
悪魔の料理の3大食材と言えば、「砂糖、白米、小麦粉」この3つです。これにラードやチーズ、バターが加われば、高糖質で高カロリーの悪魔の料理の出来上がりです。
どんな料理に注意が必要?
いくつか料理が頭に浮かんだ人もいるかと思います。どんな料理が食後の血糖値を跳ね上げるのでしょうか。5つ紹介したいと思います。
ピザ
糖質たっぷりのピザ生地に高カロリーのチーズは血糖値も上がりやすく太りやすい食事です。
餃子
意外だと思われる方もいらっしゃると思いますが、油で焼かれた厚めの皮は糖質と脂質のダブル爆弾です。一口で頬張れ、中の具も柔らかいのでどんどん丸呑み出来てしまいます。
カレー
「カレーは飲み物」という言葉があるくらい、柔らかくてあっという間に完食出来てしまいます。カレーのルーは油脂と小麦が合わさったもの。それが飲み物のように食べやすいので、注意が必要な料理です。
天丼
天ぷらの衣は油で揚げているので糖質やカロリーに注意が必要です。さらにご飯にかけるタレも甘めなので衣やご飯と合わさって糖質が多くなりがちです。
カツ丼
脂身たっぷりのロース肉を衣に包んで揚げたカツ、煮込んで柔らかくなった衣、甘めのタレとご飯、そして溶き卵!ここまで読んだ方ならもうお分かりですよね。カロリーと糖分脂質がふんだんに使われています。糖尿病の人は脂質異常を合併していることも多いので、コレステロールも一緒に気を付けていきたいところです。
食べる時気を付けたいこと
そうは言っても、カレーを食べる時もピザを食べることもあると思います。そんな時は、ぜひゆっくり良く噛んで唾液をしっかり出して食事することを心掛けましょう。いつものプラス5回噛んで食事をするだけで、糖の消化吸収がゆっくりになり、満腹になるタイミングも早くなるので食べる量が変わってきますよ。ぜひ実践してみて下さい!
『血糖値を自力で下げるやり方大全』著者/市原由美江(いちはら・ゆみえ)
医師(内科・糖尿病専門医)・医学博士。1982年生まれ。自身が11歳の時に1型糖尿病(年間10万人に約2人が発症)を発症したことをきっかけに糖尿病専門医になる。病気のことを周囲に理解してもらえず苦しんだ子ども時代の経験から、1型糖尿病の正しい理解の普及・啓発のため患者会や企業での講演活動を行っている。2009年山口大学医学部医学科卒。独立行政法人国立病院機構関門医療センターにて初期研修を経て、2011年東京女子医科大学糖尿病センター糖尿病代謝内科勤務、2016年横浜鶴ヶ峰病院付属予防医療クリニック入所、2018年同クリニック副院長に就任。医師と患者の両方の立場から、患者様の気持ちに寄り添い、「病気を個性として前向きに付き合ってほしい」との思いで日々診療している。
AUTHOR
ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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