【しっかり上がる脚を目指す】腸腰筋を鍛えて「歩く・またぐ」をスムーズに「40代からの貯筋トレ」

 【しっかり上がる脚を目指す】腸腰筋を鍛えて「歩く・またぐ」をスムーズに「40代からの貯筋トレ」
AdobeStock

女性ホルモンと筋肉・骨の関係は密接で、更年期に入りエストロゲンが減少すると筋肉量と骨密度も低下し、何も対策しなければ弱くなるばかり。この連載では、年齢を重ねても自立して生活でき、転倒や寝たきりを防ぐために役立つ「貯筋トレ」を健康運動指導士の村越美加先生がレクチャーします。

広告

いきいきと人生を謳歌するための備え、筋肉を貯める「貯筋トレ」

「年齢を重ねても自分の脚で歩きやりたいことを叶える、その要となる筋肉と丈夫な骨を40代、50代のうちから蓄えるトレーニングが『貯筋トレ』。特に衰えやすい下肢と、正しい姿勢の維持に必要な体幹の筋肉を自重で鍛えていきましょう。週2~3回のペースで継続し貯筋できると、自立した生活を送れる期間を意味する健康寿命も延ばせます」(村越美加先生)

「バスタブをまたげず転倒」を防止。上がる脚に必要な「腸腰筋」を強化

「上半身と下半身をつなぐ腸腰筋は、脚を持ち上げるときに働く筋肉です。腸腰筋の筋力が低下すると歩行が不安定になる、階段を上がるがツライ、お風呂でバスタブをまたごうとして転倒するなど、年齢を重ねたときにさまざまな不具合が生じます。『椅子に座った腿上げ』と『立位の腿上げ&膝タッチ』で腸腰筋の筋力低下を防ぎ、末永く自立した生活を維持しましょう」 (村越美加先生)

椅子に座った腿上げ

目的と効果:椅子に座った状態で片方ずつ腿を持ち上げる動きを繰り返し、腸腰筋を収縮させて鍛える。

1.椅子に浅めに座り、背筋を伸ばす。膝の下にかかとをセットし、脚は腰幅。

A7_00086.jpg
photo by Mitsuaki Aoyagi

2.吐く息で左膝をおへその高さまで持ち上げ、吸う息で静かに戻す。足をドスンと床に落とすのはNG。10回×3セット。反対側も。

A7_00090.jpg
photo by Mitsuaki Aoyagi

NG

A7_00091.jpg
photo by Mitsuaki Aoyagi

膝を体に近づけることで腸腰筋が収縮するので、背中を丸めて上半身を膝に近づけても効果なし。

立位の腿上げ&膝タッチ

目的と効果:腿を持ち上げる動きで腸腰筋を収縮させる。片脚立ちになるのでバランス維持に必要な体幹と中臀筋も可動。

1.脚を肩幅に開いて立ち、膝とつま先は正面に向ける。両肘を曲げ、手のひらを正面に向けて顔の横にセット。

A7_00072.jpg
photo by Mitsuaki Aoyagi

2.下腹部を引き込み、吐く息で左膝を持ち上げ、体の前で右手と左膝をタッチする。吸う息で戻る。左右交互に行い10回×3セット。

A7_00073.jpg
photo by Mitsuaki Aoyagi

NG

A7_00076.jpg
photo by Mitsuaki Aoyagi

前かがみになると脚が上がらないので、正しい姿勢を保つために下腹部を締めて背筋を伸ばす。

教えてくれたのは…村越美加先生

ヨガ・フィットネス・ピラティスインストラクター。フィットネス運動指導歴34年。健康運動指導士、介護予防運動指導員。大手スポーツクラブの正社員として9年勤務しチーフインストラクターとして、エアロビクス、ヨガ、ピラティス、ボディメイクトレーニングの指導のほか、インストラクター管理、インストラクターの教育&育成業務を担当。現在はフリーランスに転向し、ヨガ、ピラティス、エアロビクス、シニアエクササイズの指導のほか、インストラクターの教育や養成コースの講師、企業出張フィットネス、講演、メディアにおけるエクササイズモデル、エクササイズの監修、モデル業と幅広く活動中。

photo by Mitsuaki Aoyagi
photo by Mitsuaki Aoyagi
広告

text by Ai Kitabayash

AUTHOR

ヨガジャーナルオンライン編集部

ヨガジャーナルオンライン編集部

ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

A7_00086.jpg
A7_00090.jpg
A7_00091.jpg
A7_00072.jpg
A7_00073.jpg
A7_00076.jpg
photo by Mitsuaki Aoyagi