【アーユルヴェーダ3つの体質別】体を温め、不調をととのえる「ハーブブレンドティー」レシピ
寒くなってきたこの季節、飲み物も食べ物もできるだけ温かいものにして、冷蔵庫から出したばかりの飲み物は避けるべきです(冷たい飲み物は消化力を下げます)。今回はアーユルヴェディックなブレンドティーのレシピをご紹介します。
アーユルヴェーダとは?
アーユルヴェーダは5000年以上の歴史を持つ伝統医学。生薬としてハーブやスパイスをよく用い、植物の力で体の不調や心の不調を整える知恵が豊富です。特にアーユルヴェーダの理論で有名なのが「ドーシャ理論」。ドーシャと呼ばれる、五大元素からなるエネルギーのバランスにより、個人の生まれつきの体質が決まると考えます。
体質は大きく分けるとワータ、ピッタ、カパの3タイプ。
ワータは風のようなエネルギーで、冷えやすく、乾燥しやすい体質で、この体質の人は、特に冷たい乾燥した風が吹く秋〜冬には体調を崩しやすいです。
ピッタは火のようなエネルギーで、元々の体温が高く、精神的にも熱しやすい、言い換えれば少しイライラしたり激しい口調になりやすい体質です。意外かもしれませんが、実は秋にはピッタのエネルギーも悪化するので、10月以降、少し怒りっぽくなったと感じる人もいるかもしれません。
カパは水のようなエネルギーで、ワータ同様に冷えやすいですが、湿り気があるので、鼻づまりや痰が絡んだりしやすい体質です。この体質の人は、冬の寒さで鼻や喉の風邪になりやすいので注意が必要です。
次に紹介するハーブティーは、手に入りやすい身近なスパイスやハーブを使ったブレンドティーのレシピです。体質ごとに特にオススメのお茶についても書いているので、自分の特徴に近いドーシャのティーレシピを参考にしてみてください。
3つのブレンドティー
シナモン&カルダモンティー
500mlの水を沸騰させ、シナモンスティック2本とカルダモン5粒を加える。(カルダモンパウダーの場合は小さじ1)。蓋をして10分ほど弱火で加熱してから、火を止めて濾して完成。
カルダモンとシナモンはどちらも温める性質を持ち、心地よい香りとほのかな甘みがあります。冷えやすい性質を持つ、カパとワータの体質の人に特におすすめです。
クミン&コリアンダー&フェンネルティー
500mlの水を沸騰させ、クミンシード小さじ1、コリアンダーシード小さじ1/2、フェンネルシード小さじ1/2を加える。蓋をして10分ほど弱火で加熱し続け、火を止めて濾して完成。
クミンとコリアンダーとフェンネルは、消化力を高め、蠕動運動の動きを整える働きを持ち、またスパイスの中でも熱すぎない性質を持つため、ワータとピッタに適しています。ガスが溜まってお腹が張っているときにも良いです。ピッタの人は飲み過ぎに注意です。
フレッシュミントとオレンジピールティー
500mlの水を沸騰させ、新鮮なミントを1つかみ分と、オレンジの皮のすりおろしを小さじ1入れる。(オレンジ色の部分のみ。白い部分まで入れると苦くなる。)蓋をして10分ほど弱火で加熱し続け、火を止めて濾して完成。
ミントとオレンジの清涼感は精神を落ち着かせます。イライラしている時、気分が晴れない時などに飲むと良いです。特にピッタとカパの人にオススメです。
どれも簡単なレシピなのでお試しください。
秋から冬にかけては、コーヒーの飲み過ぎに注意!?
コーヒーが好き、という方に関しては、特に秋から冬にかけて、ワータとピッタのエネルギーが悪化するため、コーヒーはどちらのドーシャも悪化させるので控えた方が良い飲み物になります。もし、コーヒーを飲みたい場合は、少し牛乳を加えカフェオレにすると、コーヒーの摂取量が減り、またワータとピッタどちらも鎮静する牛乳の性質が加わるので影響が緩和されるでしょう。
AUTHOR
アカリ・リッピ―
アーユルヴェーダ著者・セラピスト。本場スリランカでアーユルヴェーダ医師のもと修行。帰国後、1万人の体質改善コンサルをしながら講座で実践的なアーユルヴェーダを指導。著書「アーユルヴェーダが教える、せかいいち心地よいこころとからだの磨き方」 (三笠書房)5刷。都内でサロン経営。大手企業の営業マンだった時の経験を活かし、「忙しい人でも無理なくできる」現代的なアーユルヴェーダを発信。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く