【落とし穴】アーユルヴェーダに学ぶ!消化力を下げてしまう「スムージーの摂り方」とは?
手軽で美味しく、朝ごはんに人気のスムージーですが、実は、アーユルヴェーダ的にはあまり消化に良い飲み物ではなく、朝食には向きません。そこで、スムージーをもっと健康的に取り入れるためにアーユルヴェーダ流の工夫をご紹介します。
「体に良いスムージー」しかしアーユルヴェーダ的には落とし穴も
手軽に野菜や果物を摂れるスムージー。調理時間も短く、野菜が苦手な人でも甘くて飲みやすいため人気の朝食の1つです。しかし、東洋医学アーユルヴェーダにおいては必ずしもスムージーは理想の朝食ではありません。
アーユルヴェーダでスムージーが「避けるべき朝ごはん」である理由
1、消化力
スムージーは冷たい飲み物なので、内臓を冷やし、消化力を下げてしまいます。特に凍らせたフルーツを使うのがよくありません。朝の時間帯は、まだ消化の炎が弱く、食べたものをきちんと消化するだけの消化力がないので、温かいものを食べるのが理想です。
2、食べ合わせ
一般的にスムージーは牛乳やヨーグルトと一緒に作られますが、アーユルヴェーダでは乳製品と野菜やフルーツの組み合わせは、
アーマと言われる毒素を体内で作る組み合わせと言われています。そのため、スムージー以外にもフルーツを入れたヨーグルトなども避けるべき組み合わせとされています。
3、体質
アーユルヴェーダでは生まれつきの体質によって、積極的にとるべき食べ物と、避けるべき食べ物があると考えますが、風のエネルギーを多く持つワータ体質の人は、生野菜があまり向いていない体質なので、スムージーも向いていません。生野菜は体を冷やし、ワータ体質の人が食べ過ぎると、お腹が張ることもあります。
アーユルヴェーダ的、消化に優しいスムージーの摂り方
では、スムージーを飲むのをやめるべきか、というとそういうわけではありません。ちょっとした工夫でアーユルヴェーダの理論的にも体に優しい飲み物にすることができます。
1、常温で飲むこと
凍らせたフルーツや、冷蔵庫で冷やした野菜を使うのは避け、常温保存した野菜やフルーツを使いましょう。また、後に出てくる植物性のミルクなども、常温保存したものを使うか、少し温めてから使うとさらに良いです。
2、植物性のミルクを使う
アーユルヴェーダでは、牛乳やヨーグルトと野菜やフルーツの組み合わせは良くないとされているので、アーモンドミルクや、オーツミルクなどの植物性のミルクを使ってスムージーを作りましょう。
3、スパイスを使う
ほんの少しスパイスを入れると、消化をサポートし、体を温める効果がプラスされます。スムージーにも合う甘みのあるスパイスのオススメはシナモンです。そのほか、カルダモンやフェンネルも合いやすいです。入れすぎると味のバランスを損ねてしまうのでほんの数つまみ入れるだけで十分です。
4、材料をシンプルにする
アーユルヴェーダではたくさんの食材を組み合わせて一緒に食べるのは消化に負担がかかると考えます。2〜3個のフルーツや野菜を組み合わせるのは問題ありませんが、5個6個と多種類の材料を混ぜるのは避けるべきです。
5、お昼以降に摂るのがベター
私たちの消化力は正午に向けて徐々に高まってきます。そのため、消化力が高く、体温も高くなる午前10時以降〜午後15時くらいの間に摂る方が消化には負担がかかりません。例えば、午後のおやつにお菓子を食べる代わりにスムージーを摂る方が、朝食で摂るよりベターです。
AUTHOR
アカリ・リッピ―
アーユルヴェーダ著者・セラピスト。本場スリランカでアーユルヴェーダ医師のもと修行。帰国後、1万人の体質改善コンサルをしながら講座で実践的なアーユルヴェーダを指導。著書「アーユルヴェーダが教える、せかいいち心地よいこころとからだの磨き方」 (三笠書房)5刷。都内でサロン経営。大手企業の営業マンだった時の経験を活かし、「忙しい人でも無理なくできる」現代的なアーユルヴェーダを発信。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く