「股関節ケア」に「足関節(足首)」が重要な理由とは?足首から整える「股関節リポジショニング法」

 「股関節ケア」に「足関節(足首)」が重要な理由とは?足首から整える「股関節リポジショニング法」
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Masako Janeway
Masako Janeway
2022-09-18

椅子から立ち上がる時に股関節の動きがぎこちないのを感じる、ヨガのポーズを行うたびに股関節に偏った力が入ってしまう。そんな悩みを抱えている人もいると思います。今回は股関節ケアが大切な理由と、動きを良くするための足首から整える方法を伝授。股関節のリポジショニングにトライしてみてください。

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カラダの要となる股関節

股関節は私たちのカラダの中で最も大きな関節であり、股関節に関わる筋肉や組織も他の関節に比べて非常に多く存在しています。理由として、日常生活において股関節には体重よりはるかに重い負荷がかかることがあります。例えば、歩く動作だけでも一つの股関節に体重の約3〜4倍もの負荷がかかっています。

また股関節は上からの負荷だけでなくあらゆる方向からの負荷に対応しなくてはいけない関節でもあります。やじろべえをイメージしていただくと分かりやすいかもしれません。カラダの中で要となる重要な関節ということですね。

股関節に不具合が生じると日常生活に大きく影響する。
Photo AC

股関節を正すには足首から整えないといけないわけ

歩き始めたばかりの子供は、重心は上下左右へグラグラとして不安定です。しかし、数年経つと股関節膝関節足関節(足首の部分)の3つの関節が歩くという負荷に対して共同に働くようになり、その微妙なバランスを自然に学んでいき安定していきます。大人になってもそのままバランスが保てているとよいのですが、様々な原因でこのバランスが崩れてしまうことがあります。

例えば、先天的な要因の他に、筋力や柔軟性の低下カラダの偏った使い方などがあります。特に40代以降の女性は、ホルモンバランスの変化により関節内の油のような役割をする滑液不足によって股関節の不調を感じる方も多くなります。

股関節と共同に働く膝関節と足関節、特に足関節は股関節を支える大切な土台となります。建築物でも土台が不安定だとその上層階は安定しないのと同じように、足関節は股関節にとって重要な土台。また、足関節は膝関節よりも可動性が広いゆえにバランスを崩す可能性も高まります。このような理由から、股関節リポジショニングのためには足首から整える必要があると言えます。

足首は股関節の大切な土台となる。
Photo AC

足首から整える股関節リポジショニング法

普段あまり脚周りをストレッチする機会がない人やバランスが不安な人は、壁に両手を置いて行うことで安定します。無理せずゆっくり行いましょう。

①両足を平行にして腰幅に広げ、膝を軽く曲げます。

足を平行にして腰幅に立ち、両膝を軽く曲げる。
Photo by Masako Janeway

②両膝を軽く曲げたまま骨盤を左右それぞれ5回ずつ回します。足首も膝と連動させて一緒に小さな円を描きましょう。

両膝を曲げたまま骨盤を左右5回づづ回します。(バレーボールくらいの大きさの円)
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③膝を伸ばし、両足の外側へ体重をかけます。(以下、バランスが不安な人は必ず壁に手を添えて行いましょう)

両足の外側へ体重をかける。
Photo by Masako Janeway

④そのまま骨盤を左右に小さくゆらゆらと10回動かします。

そのまま骨盤を左右に小さくゆらゆらと10回動かします。(バランスが不安な方は壁に手を添えて行いましょう。)
Photo by Masako Janeway

⑤足の親指以外の4本を床から少し浮かせ、内側へ体重をかけながら④と同じように骨盤を左右にゆらゆらと10回動かします。

足の親指以外の4本指を床から浮かせて少し内側に体重がかかるのを感じながら④と同じように骨盤を左右に10回動かします。
Photo by Masako Janeway

④と⑤の動きで左右の可動域の違いを感じるかもしれません。可動域が狭い方は5回ほど多く行ってみましょう。

無理やり可動域を広げようとせずに、小さな動きからでOK。徐々に3つの関節とまわり筋肉がバランスを覚えています。

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AUTHOR

Masako Janeway

Masako Janeway

ハワイ島在住のヨガ講師 / パーソナルトレーナー / 空手家。2017年に東京からハワイ島へ移住し、ハワイの文化を学びながら人と地球にやさしい暮らしを実践中。大自然溢れるハワイ島からオンラインを通じてヨガ、瞑想、ボディコンディショニングなどのセッションを世界中の方へ提供中。フィットネスとヨガ通算指導歴は30年以上。



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足首は股関節の大切な土台となる。
足を平行にして腰幅に立ち、両膝を軽く曲げる。
両膝を曲げたまま骨盤を左右5回づづ回します。(バレーボールくらいの大きさの円)
両足の外側へ体重をかける。
そのまま骨盤を左右に小さくゆらゆらと10回動かします。(バランスが不安な方は壁に手を添えて行いましょう。)
足の親指以外の4本指を床から浮かせて少し内側に体重がかかるのを感じながら④と同じように骨盤を左右に10回動かします。