【滑らかに動く股関節が手に入る】股関節をゆるめる「7つのヨガポーズ」
ヨガジャーナルアメリカ版の人気記事を厳選紹介!股関節がなめらかに動くと、ヨガが上達し、日常生活での体の機能も改善されていく。
股関節を開くポーズには他のポーズとは比較にならないほどの利点がある。なかでも気持ちの良さは格別だ。山のポーズで立つとき、蓮華座で座るとき、さまざまな戦士のポーズで体を安定させるときをはじめ、ほぼすべてのポーズに股関節の柔軟さが不可欠である。歩いたり、走ったり、座ったり、体を曲げたり、床から何かを拾ったりするときでさえ、股関節の柔軟さは欠かせない。このため、股関節を常に柔軟に保ち、股関節周辺の筋肉を常に力強く動かせることがきわめて重要になる。
股関節は球関節(ボールとソケットの関節)であるため、脚をあらゆる方向に動かすことができる。私たちは立った姿勢から、股関節の助けを借りて脚を伸ばし、ウッティターハスタパーダングシュターサナ(足の親指をつかんで伸ばすポーズ)に入っている。エーカパーダウトゥカターサナ(片足の椅子のポーズ)で一方の足首を反対の脚の太腿にかけることができるのは股関節のなかで大腿骨頭を回転させているからである。また、股関節の働きによって、ナタラージャーサナ(踊り神のポーズ)で後方に脚を伸ばして太腿の前面を伸ばし、ウールドヴァプラサリタエーカパーダーサナ(立位の前後開脚)で上体を前屈させて後ろの脚を上に伸ばしている。
このように動きが広範囲に及んでいるのは、深層にある筋肉と靭帯と腱が、脚の骨を引いたり、押したり、支えたりしているからだ。広い可動域を保つことが力強いポーズを生み出すうえでかぎとなる。今回紹介するポーズを練習すれば、股関節は緊張がゆるんでなめらかに動き続けるようになるだろう。
◎腸骨、坐骨、恥骨からなる寛骨(かんこつ)は、立っているとき、動いているとき、姿勢を安定させようとしているときに体重を支えている。
アンジャネーヤーサナ(ローランジ)
ダウンドッグから両手の間に右足を踏み出し、右膝が右足のかかとの真上にくるようにする。
左膝を下ろして左足の甲を床に寝かせる。左右の股関節をマット前面に平行にしたまま、左足を後方にずらしていき、脚の付け根と太腿に伸びを感じるところで止める。
息を吸いながら、胴体を引き上げて両腕を頭上に上げる。尾骨を下げながら恥骨をへそのほうに引き上げることによって、脊柱(背骨)の長さを保つ。
1分間ホールドする。ポーズから出るには、両手を床に下ろし、後ろの足のつま先を立てて、息を吐きながら前の足を後方に引いてダウンドッグに戻る。反対側も同様に行う。
+バランス感覚を高めるために、壁に向かって練習しよう。前の足のつま先を壁に当てて、手の指先を壁の下から上へ歩かせていこう。
ダヌーラーサナ(弓のポーズ)
うつ伏せになり、膝を曲げて足先をお尻のほうにもっていく。
息を吸いながら、頭と肩と胸部を引き上げ始める。
手を後方に伸ばして足の外側か足首をつかむ。肩を後方に回転させて、両肘を近づける。
足首をしっかりつかみ、息を吐きながら膝を伸ばす。手と足首で引っ張り合う。
5回呼吸する間ホールドする。ポーズから出るには、足首を解放して、脚と胴体をマットに下ろす。
+手が足首まで楽に届かない場合は、足の甲にストラップをかけてそれをつかもう。また、骨盤の下に折りたたんだブランケットを敷いてもよいし、太腿の下に巻いたブランケットを置いて脚を押し上げてもよい。
ウシュトラーサナ(ラクダのポーズ)
膝立ちになり、両脚を腰幅に開く。
吸う息で胸骨を引き上げながら背面を反らし、肩を後方に下げる。手を伸ばしてかかとをつかむ。足首のすぐ横にブロックを置いてブロックをつかんでもよい。
頭と首を自然に任せてそっと後方に伸ばす。首の後ろ側を圧迫しないように気をつける。
最大1分間ホールドする。ポーズを出るには、あごを胸のほうに引き、手をお尻に当てて親指が仙骨の上にくるようにする。下腹部を働かせながら両手で腰を支えて、最初の膝立ちの姿勢にゆっくり戻る。
+脊柱の長さを保つために、尾骨を膝のほうに伸ばして、腰椎と腰椎の間に空間を生み出そう。あごを軽く引いて首の後ろ側を広く保とう。
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