【東洋医学×ヨガの融合メソッド】体質に合わせてコントロールできる!排便トラブルを解消するヨガ
慢性的な便秘や下痢などのお腹の不調は、日常生活にも影響を及ぼす辛い悩み。そこで、東洋医学にも詳しいヨガインストラクターの佐久間涼子先生に、東洋医学とヨガを組み合わせた効果的な解消法を教えてもらいました!
東洋医学とヨガを融合させ全身の巡りを良くする
「東洋医学の基本的な考えに、気・血(けつ)・津(しん)があります。気は気力、血は血液、津は体の水分を表し、これらが過不足なく全身を巡っている状態を、東洋医学では健康と考えます」と佐久間先生。
気・血・津は、お互いに影響し合い、どれかひとつでも過不足が生じると、全体のバランスが崩れて不調を招き、排便トラブルにつながるそう。
「バランスを崩す原因は、食生活やストレスなどが考えられ、その結果、下のチェック項目のような症状が現れます。自分の体質を知るには、特徴的な症状を確認するのが有効。ここでは熱証、寒証、気虚の3タイプに分け、それぞれの体質に合わせてお腹の調子を整えるヨガを紹介します」
ヨガと東洋医学には「滞りなく巡らせる」ことを重視する共通点があります。
「ヨガの大前提は、生命エネルギーを表すプラーナを巡らせること。これが東洋医学の気・血・津につながるため、ヨガと東洋医学は親和性が高く、相乗効果を発揮しやすくなります。自分に合うものを取り入れて健康な腸を目指して!」
いくつ当てはまる?
下の項目をチェックし該当するものが多いければ、このタイプの体質の可能性があります。
◆寒証(かんしょう)タイプ
もともと体が冷えやすい体質で、顔色が青白く華奢な体型の人に多い。冷えから腸が震え、消化不良となり、下痢もおこしやすい。
☑顔の血色が悪い
☑トイレが近い
☑尿の色は透明
☑夏でも膝掛けが欲しい
☑体力不足を感じる
寒証タイプは…体の芯から熱をつくってポカポカに
腸が冷え、便秘や下痢を起こしやすいので、体をしっかり動かすポーズで筋肉量を増やし熱をつくりやすい体を目指します。下痢症状が辛いときはお休みを。
弓のポーズ
背筋強化&腸刺激で体を温めてトラブル解消
背中の筋肉を収縮させて熱量を高めると同時に、お腹で床を押して腸にアプローチします。ポーズ+腸の活性化のW効果を発揮でき冷えを解消、腸を正常な状態へ導きます。
HOW TO
うつ伏せで両膝を曲げ、足をお尻に近づけ、両手で足首、または足の甲を掴む。息を吸いながら胸を開き、太腿と上半身を浮かせる。(5呼吸)
POINT:両手両足を持ち上げたら、お腹で床をしっかり押すことを意識する。
後ろから見ると…
両膝を閉じ、内腿同士を寄せ合い、お尻にも力を入れてキープ。
NG:脚を上げたときに膝が開くと熱をつくりにくくなるので気をつけて。
花輪のポーズ
下半身の筋力を高め日常的に冷えない体に
効率よく体を温めるには、筋肉量の多い下半身を鍛えるのが効果的。また、腸に近い骨盤底筋群も強化されるため、腸が温まりやすく、腸内環境を整えるサポートにも。
HOW TO
①脚を腰幅程度に開いて立ち、膝とつま先の向きは同じ。息を吸いながら両手をバンザイ。
②吐きながら胸の前で合掌。腰を真下に下ろしてしゃがみ、肘と膝で押し合う。(5呼吸)
POINT:下半身の筋肉を使う意識で、できるだけゆっくり時間をかけてしゃがむ。
横から見ると…
前かがみにならないように背筋を伸ばし、お尻の穴を締めておく。
NG:膝が内側に入り、背中が丸まるとお腹の力が抜けて効果ダウンに。
教えてくれたのは…佐久間涼子先生
ヨガインストラクター、鍼灸師。ヨガ指導歴18年。2017年に鍼灸国家資格を取得し、治療家としての活動の場も広げている。生活を送るうえで本当に必要なものを知ってほしいという強い思いから「THE BASIC」を主宰。
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