【痩せにくい40代更年期のお腹太りに】お腹のたるみを落とす「コアトレと筋膜はがし」医師監修ヨガ

多くの不調を引き起こす、脳にアプローチする「心療ヨガ」

アーサナを行うヨガとは違い、心療ヨガはマンツーマンの施術で心身を整えるメソッドになります。具体的にはヨガの呼吸法で力を抜きながら、施術者が手技による筋膜リリースや腱引きを行い、さらにストレッチを加えて体を緊張のない本来の状態に戻していきます。感覚器は脳と直結しているので、筋膜リリースなどをする際、手で体に触れて心地良く感覚器を刺激すると脳がリラックスして自律神経のバランスが整い、自然と健康になる能力が回復します。また1対1の施術を通して自分に意識を向けられるようになったら、その先は自分の心身を自分でケアしていくのが心療ヨガの目指すところ。そこでヨガポーズと施術を組み合わせた自分でできる心療ヨガメソッドをご紹介。40歳以上の女性に多い心身の悩みを解決します。(齋藤一紘先生)

腹筋群を鍛えながら代謝を上げて「お腹太り」をスッキリ

年齢を重ねて代謝が下がると脂肪が蓄積されてしまい、特に痩せにくいのがお腹周り。今回はお腹周りの筋肉を鍛えながら、全身の代謝を良くするワークにトライ。コアトレの効果を高めるために、お腹周りにある筋肉の動きを活性化させる筋膜はがしも併せて行いましょう。(齋藤一紘先生)

舟のポーズのアレンジ×膝裏刺激

目的と効果:おへそを引き込む力で大腰筋、押し出す力で腹横筋をオン。さらに動脈や静脈、リンパが走る膝裏を刺激して代謝を促し無駄な脂肪を溜めない体に。

〈やり方〉

1.両膝を立てて座り、膝裏に親指以外の4本の指を添える。

2.肩を下げて脇を締める。左右の手で膝裏を押しながら外側に引き、吐く息でおへそを引き込み背中を丸める。

3.膝裏を刺激しながら、吸う息でおへそを前に押し出し背筋を伸ばす。５回。

〈できる人は〉

両足を床から離し、脛は床と平行。この姿勢でおへそを引き込む&押し出す動きを行う。5回。
 

効果UPのポイント:舟のポーズは、「骨盤がロールしているか」と「背骨が伸びているか」を意識して。無理に背中を丸めたり、反ろうとしたりすると背骨を傷めるので注意しましょう。

横隔膜と脇腹の筋膜はがし

目的と効果:肋骨と脇腹の癒着した筋膜を手を使ってはがし、お腹周りの筋肉の動きを活性化させる。

〈やり方〉

1.左の肋骨弓上部(みぞおちの近く)に右の指をあててくぼみを作る。

2.くぼみに左手の指をフックのようにひっかけ、腹斜筋を巻き込みながら内側に押す。手の位置を肋骨弓に沿って移動させながら、同じ要領で刺激する。脇腹の近くまで刺激したら、肋骨弓上部に戻る。5回。反対側も。

3.次に右手を左脇腹に添える。右手でサポートしながら、吐く息で上体を右にねじり、左手で脇腹の筋膜と筋肉を内側に寄せる。5回。

ヨガ監修／齋藤一紘先生

医療社団法人健康外来サロンセラピストトレーナー、ヨガ講師、スクールコンサルタント。コンテンポラリーダンス、モダンバレエ、クラシックバレエ講師の経験を生かし、SG Yoga Schoolを夫婦で主宰。海外リトリート、スクール&スタジオコンサルティングを中心に都内で活動する他、心療ヨガの個人・少人数でのプライベートセッションを行っている。また日本マインドフルネス協会の元理事であり、瞑想スタジオのプロデュース、瞑想講師の養成講座を開催している。

医師監修／横倉恒雄先生

横倉クリニック院長。日本大学医学部卒、慶應義塾大学医学部産婦人科入局、脳下垂体内分泌学研究で学位取得。東京都済生会中央病院に日本初の「健康外来」を開設し、聖路加国際病院理事長・日野原重明氏に師事する。更年期と加齢のヘルスケア学会にて「健幸脳」「疲弊脳」の論文を発表。脳疲労に関する著書多数。