【相談】「もともと汗っかきの暑がりだった私。夏のホットフラッシュがつらい」#毒出し保健室

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Photo by Hans Reniers on Unsplash
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アーユルヴェーダアドバイザーのアドバイス

更年期症状の原因をアーユルヴェーダ的に考察すると…?

女性の体を持って生まれたのであれば、年齢を重ねることで誰もが迎えるのが更年期。今は情報もたくさんあるので、ある一定の年齢に達すると「これが更年期の症状かも」などと感じ、それがストレスになっている場合も。まずは、あまり考えすぎずリラックスして下さい。更年期の症状は人によって様々で、中には不調を感じない方というのもいらっしゃいます。なぜなら、アーユルヴェーダでは過去から今までの生活習慣、食習慣やストレスが大きく関わっているからと考えるからです。

東洋医学であるアーユルヴェーダでは、更年期世代というのは、もともと乾燥や冷えなどが顕著に出やすい世代であると言われています。例えば、「年齢を重ねるごとに肌の潤いが失われ、乾燥するようになった」と感じる方や、「20代の頃よりも代謝が落ちて冷えやすくなった」と感じる方も少なくないのではないでしょうか。これらに加えて、れまでの生活習慣や食習慣、またストレスなどが加わり、バランスを崩してしまうことから、更年期の不調へとつながると考えます。

ホットフラッシュ対策には「冷ます性質」を加えて鎮静する

西洋医学的に見てみると性ホルモンの減少が起因して自律神経(血管、血圧、心拍、皮膚、発汗、体温などの血管運動神経)のバランスが乱れることによってホットフラッシュなどの症状が出ると言われています。(参考: e-ヘルスネット

相談者さんの場合は、もともと汗っかきで暑がりということですので、熱を持ちやすい体質ということが予想できます。また、手足や足先は冷たいことが多いということですので、体の循環が滞って熱が外に逃げにくいことも考えられますね。

夏は暑いので熱の発生が多い時期な上、アーユルヴェーダでは一般的にスパイシーなお食事は熱の発生を促してしまうと考えます。

自律神経のバランスが乱れ体温調節がうまく機能しなくなったところに、ストレスや熱を持ちやすい体質、そして食生活などが加わり、体を冷ますエネルギーがうまく働かずホットフラッシュにつながっているのかもしれません。

アーユルヴェーダはとてもシンプルな考え方で、強くなってしまったエネルギーを中和させるためには逆の性質を加えバランスを整えます。よって、体が熱を持っている場合は冷ますことを意識することがおすすめします。

■1. 冷ます性質の食材を摂る

夏は特に、冷ます性質の食材が旬を迎える時期です。きゅうりやスイカなど、さっぱり美味しく食べられる上、体の熱を冷ましてくれることが期待できます。なす、きゅうり、とうもろこし、トマト、ピーマン、オクラ、ゴーヤーなどの食材を積極的に摂ってみて下さい。

また、先述した通りスパイシーなお食事は熱の発生を促すため逆効果なので忘れないで下さいね。

■2. 冷ます性質のオイルでマッサージ

ストレスレベルを下げるためにおすすめなのがオイルマッサージ。使うオイルは、アロエベラココナッツオイルなど冷ます性質を持つものがおすすめです。オイルマッサージは、体の外側から内側の循環を良くするように働きかけるため、体の中の熱をうまく逃がすことにつながることが期待できます。また、オイルマッサージはリラックス効果を高めてくれるため、ストレスリリースにも◎。

■3. シータリー呼吸法

更年期世代は、ご自身の体の変化に加わり、仕事や子育て、夫婦間、また介護の問題など様々なストレスを感じやすい世代でもあります。メンタルケアとしてヨガのアーサナ(ポーズ)の練習を習慣化するのももちろんおすすめですが、呼吸法もぜひ取り入れてみて下さい。中でもおすすめが『シータリー呼吸法』。この呼吸法は、体の熱を冷ます効果が期待できるため、更年期のホットフラッシュ対策としてだけでなく夏の暑さを冷ますのにもおすすめです。

ヨガは鼻呼吸が基本となりますが、シータリー呼吸法はは口から息を吸って鼻から吐き出すといった手法を使います。シータリー呼吸法は舌を使うことで冷たい空気を吸うことができ、鼻から息を吐き出すことで暑い空気を体外に排出することもできます。そのため、体温を下げる効果が期待できるのです。

■■シータリー呼吸法のやり方

  1. 舌を管のように丸めて、冷たい空気を吸い込む。しばらく息を止める。
  2. 鼻から、体の中で温まった空気を吐き出す。
  3. 3〜4回繰り返す。

※舌が管のように丸まらない場合は、歯と歯の間から冷気を吸い込むようにして下さい。

体の老化を止めることはできませんが、心はいつまでも成長し続けることができます。更年期というのは、まさに人間としての魂の成長に大きく影響を与える時期だと思います。もし様々な補完統合医療的プログラムを行っても症状が改善しない場合は、現代医学的方法と東洋医学的方法をうまく使い分けることも検討し、この時期を乗り越えていきましょう!

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AUTHOR

桑子麻衣子

桑子麻衣子

1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。



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