【産後ダイエットの危険性】変わるべきは体型ではなく社会の風潮!なぜ産後すぐ痩せようとするのか

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【産後ダイエットの危険性】変わるべきは体型ではなく社会の風潮!なぜ産後すぐ痩せようとするのか

mikiko
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2022-07-30

出産してすぐに体型を戻そうとすることは、身体にとってデメリットの方が大きいです。ですが、その危険性の認知度・関心度は低く、寝不足でボロボロの身体にムチを打ってダイエットを始めるママたちもいます。この危険な風潮に、ニュージーランド在住パーソナルトレーナーが警鐘を鳴らします。

産後のダイエット

出産したばかりの人が「妊娠前からすっかり変わってしまった体型に自信を無くしてしまった」と嘆いている話はよく耳にしますよね。産後の体型にコンプレックスを持つ人は多く、実に96%の人が「1年後に体型が戻っていない」と感じているというアンケート結果もあります。

約1年をかけてひとつの生命をこの世に産み落とし、その命を育てるという大仕事をしているのだから、そんなにすぐ体型が元通りにならないことは当然。ですが、人々の注目は残りの4%に集まり、新米ママのコンプレックスを突いて「妊娠前の体型に戻れる!」と謳う産後ダイエットのサービス・商品も多く出回っています。

この傾向は、ママ達にとってかなり危険。授乳期間や生まれ方によっても差はありますが、ホルモンの変化、寝不足、伸びた皮、一時は産前の1000倍のサイズになった子宮、骨盤底筋が受けたダメージ、骨格の変化などもあり、産後1年以内に体型を戻そうとするのは身体にとってデメリットの方が大きいのです。

変わるべきなのは、寝不足でボロボロのママの身体ではなくて、産後すぐのダイエットをうながす社会の風潮。健康よりも痩身を優先しているダイエット業界の方が変わらなければいけないのです。

社会的プレッシャー

1年で体型が戻ったと感じるたった4%の方が「世の中の普通」だと感じてしまうのは、普段メディアで目にしたり人から聞く情報が原因です。ネットニュースを開けば、今年出産した芸能人を「出産前と変わらず」とか「スレンダーな」と表現する記事が注目記事になっているし、SNSには「私はこうして産後〇〇キロ痩せた」というダイエット法やビフォア・アフターの写真が並んでいます。1年後に産前と変わらぬファッションを楽しむ光景は、みんなが簡単に手に入れられるものではありません。だからこそ人々の注目が集まり、話題に上がります。そして、よく話に聞くからこそ、あたかもそれがスタンダードだと感じてしまうんです。

ニュージーランドで指導をしていても、この傾向は日本で特に強いと感じています。日本では妊娠中の体重増加に関してもかなり厳しく、「太ってはいけない」という雑なアドバイスだけが浸透し、多くの妊婦さんのストレスになっているようです。妊娠後期の合併症を防ぐためのガイドラインに沿った指導なのですが、その雑な指導方法が原因で精神的なストレスが増えてしまい、本末転倒な状態。できる限りのことをして子供を産みたいという親としての責任感と、ホルモンの変化のせいでコントロールできない身体の間で板挟みになっている妊婦さんたち。そういった妊娠中のプレッシャーも、産後の「痩せなきゃ」にも繋がっているのかもしれません。

こうした間違った社会的プレッシャーは、誰も得をしない。強いて言うなれば、1番利益を得ているのは妊婦さんやママではなく、痩せたい人が増えると売れ行きが伸びるダイエット業界なのではないでしょうか?

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パーソナルトレーナー|自身の失敗経験を元に個人差や体質を重視した『mikiko式フィットネス論』を提唱|身体と人生観が変わるフィットネス哲学で、一生ブレないための視野と学びを発信しています|流行を根拠と本質で斬る人| 筑波大学健康増進学修士|NZベストトレーナー入賞

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