デスクワーク続きで運動不足になっていない?筋力を効率よく上げる「椅子エクサ」5選

 デスクワーク続きで運動不足になっていない?筋力を効率よく上げる「椅子エクサ」5選

一日の大半をデスクで過ごしているなら、椅子に特化した5つの動作が健康増進に役立ちます。

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多くのアメリカ人がそうであるように、あなたもたいていの時間を椅子に座ったまま過ごしていることでしょう。アメリカ心臓協会の調査によると、1950年以降、座りっぱなしのデスクワークが83%も増加しています。

仕事中でなくても、私たちはテレビ、タブレット、スマートフォンなどの電子機器の前で多くの時間を過ごしています。HIITピラティスのインストラクターでAFAAグループ公認ウェルネスコーチのメラニー・コッチャーさんは、「絶えず変化するテクノロジーと、ボタンをクリックするだけですぐに得られる満足感で、体を動かして血流を良くすることを忘れてしまうことがあります」と指摘します。

このように座りっぱなしの生活が続くと、運動不足になりがちですが、それ以外にも健康に悪い影響を与える可能性があります。学術誌『Medicine & Science in Sports & Exercise(運動とエクササイズの医療と科学)』に掲載されたある研究では、座りっぱなしの生活は、心臓血管疾患による死亡リスクを37%増加させるとまで言われています。また、同じ雑誌に掲載された別の研究では、座りっぱなしの行動とⅡ型糖尿病との間に関連性があることが判明しています。

米国疾病対策予防センター(CDC)によると、心臓病、高血圧、糖尿病、がんを含むこれらの病気のリスクを減らすには、たとえ座りながらの運動であっても、大いに役立つとされています。特に筋力トレーニングは、筋肉量の増加や持久力の強化など、健康全般にとって有益であることが分かっています。

ここでは、フィットネスのプロが、デスクワーク中にこっそりできる筋力エクササイズを紹介します。

デスクでできる5つの筋力トレーニング

1.チェアディップ

ヨガインストラクターでパーソナルトレーナーのステファニー・ジョージさんによると、上腕三頭筋、腕の裏側(脂肪がつきやすい場所)、体幹、脚、大臀筋を鍛える、シンプルで効果的なエクササイズだそうです。

やり方:椅子の端に座り、背筋を伸ばします。「足を肩幅に開いて立ち上がり、背中を平らにして体幹を引き締めながら、腰を押し、膝を曲げて、座るように体を下げます。椅子に着く手前で止め、30秒以上キープして、また立ち上がります」とジョージさんは説明します。

2.チェアスクワット

「チェアディップと同様に、古典的なスクワットをアレンジした筋力トレーニングです。脚と大臀筋を鍛えることができ、他のエクササイズに比べるとあまり人目につかず、仕事中の筋トレには最適です」と、Maple Holistics(メープル・ホリスティックス)の健康&ウェルネス・エキスパートである認定パーソナルトレーナー、ケイレブ・バックさんは説明します。

やり方:足を肩幅よりやや広めに開き、お尻とつま先がまっすぐ前を向くように立ちます。「お尻を突き出しながら、足の甲とかかとに均等に体重をかけ、スクワットをします。しゃがんでいる間は、ケガをしないように膝と足を一直線にし、数秒キープしてから立ち上がるようにしましょう」とバックさんは述べています。彼は、これを1セットとして10~15回行い、さらに1日のうちに数回行うことを勧めています。

3.座位のフィギュア4

これはストレッチと思われがちですが、ジョージさんはデスクワーク中に行う効果的な筋トレになることに気がつきました。「座位のフィギュア4は、股関節を開いて、固い股関節が原因で起こる腰痛を和らげるのに役立ちます」と彼女は言います。

やり方:「椅子に背筋を伸ばして座り、右足を前の床にしっかりつけて、膝を90度に曲げます。左足を床から上げ、左足首の外側を右膝の上に乗せ、背中をまっすぐにして左足首をゆっくり曲げ、左腰に伸びを感じるまで腰を前に倒します」と彼女は言います。この姿勢を30秒キープしてから足を入れ替えるのがおすすめだそうです。

4.カーフレイズ(かかとあげ)

ふくらはぎの筋肉を強化する準備はOK?カーフレイズなら、仕事を中断することなくできます。

やり方:「デスクに立ち、つま先立ちになるまでかかとを上げ、数秒間そのままの状態を保ち、また下ろしてください」とバックさんは言います。何回でもできますが、最低30回行うことをお勧めします。

5.バランスボールに座る

必ずしも「回数」をこなすエクササイズではありませんが、通常の椅子をバランスボールに代えることで、こっそり筋力エクササイズをすることができます。コッチャーさんは、仕事用の椅子とバランスボールを交互に使って(あるいは立ったままでも)体幹を鍛え、脊椎の健康と姿勢に役立つと勧めています。「また、特にコンピュータの画面を見ているときは、あごを突き出す傾向があるので、肩を後ろに下げて、首をリラックスさせることも大切です」と彼女は付け加えます。

教えてくれたのは……ジェン・シンリッチさん
ジェン・シンリッチさんはマサチューセッツ州ボストンに暮らし、ライター、デジタル&ソーシャルエディター、コンテンツストラテジストとして活動している。SELF, Women's Health, Martha Stewart Weddings, Reader's Digest, PureWowなどの多くの媒体で寄稿している。https://jennsinrich.com/

ヨガジャーナルアメリカ版/「Stuck at Your Desk? Build Strength With These 5 Exercises

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By JENN SINRICH
Translated by Hanae Yamaguchi

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ヨガジャーナルアメリカ版

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全米で発行部数35万部を超える世界No.1のヨガ&ライフスタイル誌。「ヨガの歴史と伝統に敬意を払い、最新の科学的知識に基づいた上質な記事を提供する」という理念のもと、1975年にサンフランシスコで創刊。以来一貫してヨガによる心身の健康と幸せな生き方を提案し続けている。



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