春の花粉症は腸内環境を整えて対策しよう。体内外からアプローチ!腸内環境が変わる【食と生活習慣】
春になると過ごしやすい気温になるため、外出の機会も増える一方、花粉症に悩む方も多いのではないでしょうか?3月〜からピークになる花粉症、予防は外側と内側からアプローチするのが重要です。
春になり、外を歩くとなんとなく目が痒くなる、鼻がグズグズする…という方が多いのではないでしょうか。3月は花粉の中でもスギやヒノキが多く飛散する季節です。そして、夏や秋にかけてイネ花粉が徐々に増え始めます。
目や鼻だけでなく、皮膚にも影響の出る花粉症。メガネやマスク、帽子といった外側からの予防も大事ですが、内側から整えることもまた重要です。
花粉症=自分を守るための防御
そもそも花粉症とは、アレルギーの一種です。鼻や口、目などから花粉が体内に入ると、私たちが持つ防御機構(=免疫力)が働き、花粉を異物と認識します。
その結果、異物を取り除く行為が働きますが、過剰に反応すると鼻水や目の痒み、くしゃみなどの症状が起こります。つまり、花粉症は免疫力や防御機構が密接に関係しているのです。そして、免疫力の鍵を握る器官が、「腸」です。
免疫細胞の7割が腸にある
「腸」といえば、食べ物の消化・吸収や、老廃物の排泄などのイメージがありますが、他にも全身の健康に関係するさまざまな働きを担っています。その一つが免疫機構の調節であり、腸には免疫細胞の7割が存在しています。
そのため、日常生活から腸内環境を整える食事や生活習慣を取り入れることが、花粉症の症状を軽減するためにもおすすめです。特に、腸に良いイメージのある乳酸菌やビフィズス菌の中には、実際に私たちの免疫細胞を活性化させるという報告もあります。
また、ここでいう「腸内環境が整った状態」とは、腸内細菌の割合が 善玉菌:悪玉菌:日和見菌=2:1:7が目安。昨今の食・生活習慣の変化により、悪玉菌の方が腸内に増えたことが、花粉を始め多くのアレルギーで悩む人が増えた原因なのかもしれません。
腸内環境を整える食・生活
食事
腸内環境を整える食事では、プロバイオティクスとプレバイオティクスが重要。プロバイオティクス…腸内フローラのバランスを改善する生きた微生物プレバイオティクス…プロバイオティクスである微生物のエサとなる成分
プロバイオティクスの代表は、やはり発酵食品。特に温暖な気候である日本では、古くから発酵食品が作られ、食べられてきました。発酵食品は微生物の「発酵」の力を使って作る食品。そして日本人の腸に合った菌がたくさん存在しているので、積極的に摂ってほしい食品です。
例)納豆、味噌、醤油、甘酒、麹、ヨーグルト、キムチなど
プレバイオティクスは、食物繊維やオリゴ糖など。特に腸内の善玉菌は炭水化物をエサとして成長します。そのため、さまざまな種類の食物繊維やオリゴ糖を、プロバイオティクスとなる発酵食品と一緒に食べることで、腸内の善玉菌の割合を増やしましょう。
生活習慣
腸内環境を乱す生活習慣としては、睡眠不足と運動不足があります。
睡眠は、私たちが持つ体内時計をリセットする役割を担います。不規則な睡眠習慣や寝不足が続いてしまうと、体内時計が乱れてしまって自律神経にも影響してしまいます。また、寝不足によってストレスも蓄積すると、腸の動きが鈍くなる、善玉菌が育ちにくい環境になるという悪循環が生まれかねません。できれば日付が変わる前に就寝、7時間程度寝ると良いでしょう。
さらに、運動も重要。運動をすることで全身の血液の流れが良くなり、腸でも血流アップ。さらに腸の動きが良くなり、便秘解消を助ける働きがあります。運動不足になると、腸の動きも鈍くなり、腸の調子も悪くなる可能性があります。とはいえ激しい運動をする必要はなく、できれば毎日15分でも良いので、外をお散歩するなど軽い運動をするように心がけましょう。
春こそ腸内環境を整えよう
花粉症の時期になると外に出たくない…という人も多いはず。腸内環境を整えるだけで花粉症が完治する訳ではありませんが、症状の軽減をサポートしてくれます。
食事だけでなく生活習慣も見直してみて、心地よく春を過ごしませんか?
AUTHOR
河原あい
フリーランスライター。福岡出身。管理栄養士免許取得後、環境系大学院博士課程にて乳酸菌の研究中。プラントベース・ヴィーガンな栄養学、インナーケアに関する記事の執筆と、腸内環境を整えることの大切さをSNSにて発信している。
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