悠未ひろさんと考える、40歳からの食とライフスタイル|キーワードは"頑張らない"?管理栄養士対談
50代を快適に過ごすには、変化していく自分を受け入れることが大切
石松:そうなんです。お伝えした通り、自律神経が乱れるといろいろ滞ってくるので、巡らせることが大切なんです。ストレスはその巡りを妨げる大きな要因なので、欲求も含めて今ある自分を受け入れることってすごくいいと思います。だから私は「頑張らない」ことを大切にしていますし、みなさんにもそうお伝えしています。自分がやりたいこと、好きなことじゃないと!
悠未:それを伺って安心しました。悪循環に陥っていたころは、食べることにも罪悪感を感じるようになっていたんですが、大好きなだけにそれが悲しくて……。糖質オフとか、いろいろダイエットもやってみたんですが、どれも合わず…。
石松:ですよね。無理して頑張ることって体にも心にもストレスになって逆効果なんですよね。それに体質も体調も人それぞれなので、ダイエット法も食材も、絶対いい!というものはないんです。
悠未:よかった! 今は好きなものを食べて、あれ?ちょっと太ってきたな?と思ったら意識的に運動する、というスタイルです。歩くときは8kmくらい平気で歩きます。町を探索するみたいで楽しいですよ。
石松:すばらしい! 今でもプレ更年期かな?と思われることはありますか?
自分を受け入れることと同じように、自分で考えることも大切
悠未:自分を受け入れることでラクになったとはいえ、代謝も落ちているし、疲れもとれにくいし、若いころにはなかった不調を感じることはもちろんあります。
石松:そんなときはどうされていますか? 何かお薬を飲むことはありますか?
悠未:人工的な薬より、自然派のものをいくつか試してみて、今は「アシュワガンダ」という、アーユルヴェーダでも用いられてきたストレスに効果があるとされるハーブをとり入れています。実際、とても体に合っていると感じています。
石松:それはいいですね。どんないいと言われているものでも合わないことはあります。自分の体の声を聞くってとっても大切です。これから歳を重ねると起こる変化は誰にでもあることですが、その変化は人それぞれで、感じ方もいろいろです。誰かと比べるのではなく、ヨガと同じように自分と向きあって、自分が心地よい状態におくのが1番。辛いときはできないことは無理をせず、誰よりも自分を甘やかしていいと思うんです。
悠未:そうですよね。最近つくづく思うのは、自分軸で考えることの大切さです。誰かがいいと言っている、流行っている、という理由ではなく、自分がこう思うから、好きだから、心地よいからなど、自分で感じたことを軸に選ぶようにしています。それは石松さんがおっしゃる「頑張らない」ことにも通じる考え方ですよね。
石松:まさに! 無理して頑張るって自分にウソをつくことですから。今日お話して、悠未さんがとてもナチュラルに美しい理由がわかったような気がします。ちゃんと自分に向き合い、自分軸でこだわっていらっしゃるからなんですね。
悠未:ナチュラルって言っていただけるのはとても嬉しい! ありがとうございます。こうやっていろいろな気づきを得られることも多いし、歳を重ねるってマイナスなことばかりじゃないですよね。むしろ、どんどん自由になっていける気がします。
悠未ひろさんプロフィール
1976年11月5日、東京都生まれ。十文字学園出身。1997年、宝塚歌劇団に入団。宙組の男役スターとして『逆転裁判3』など数々の舞台で17年間活躍し、『風と共に去りぬ』で2013年に退団。退団後は『MOON SAGA-義経秘伝-第二章』、『NARUTO』大蛇丸役、『花園』、『囚われのパルマ』などの芝居やミュージカルの舞台に出演。長身を活かしたダイナミックなパフォーマンスと、のびやかな歌唱を活かし、舞台にコンサート、ライブにと幅広く活躍。3月25日(金)~27日(日) Grand Maison ORENO(東京・大手町)にて俺のpresents『MUSICAL SHOWBOX Ⅲ』に出演予定。公式ウェブサイト
石松佑梨さんプロフィール
サッカー日本代表選手をはじめ、世界で活躍するトップアスリートたちの専属管理栄養士として従事。のべ2万人以上に提供してきた「頑張らない食トレ」を武器に、近年は企業の健康経営や地域創生も展開する。幼い頃から「おいしい」への執着心が人一倍強く、おいしく健康に食べるための「ずるい栄養学」で、誰もがおいしく食べて健康になれる社会を目指している。著書に『過去最高のコンディションが続く 最強のパーソナルカレー』(かんき出版)がある。ヨガジャーナルオンラインでは、頑張らなくても続けられる「ダイエット朝ごはん」を連載中。
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ヨガジャーナルオンライン編集部
ストレスフルな現代人に「ヨガ的な解決」を提案するライフスタイル&ニュースメディア。"心地よい"自己や他者、社会とつながることをヨガの本質と捉え、自分らしさを見つけるための心身メンテナンスなどウェルビーイングを実現するための情報を発信。
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