専門家が解説「喪失感・悲しみ」を強さに変える7つの方法

 専門家が解説「喪失感・悲しみ」を強さに変える7つの方法

グリーフヨガの創始者であるポール・デニストンさんが、悲しみを認め、対処し、癒すための7つの方法(そう、ヨガは助けとなるのです)を教えてくれました。

広告

大切な人を亡くしたとき、冬は特につらい季節です。食卓に空いた椅子があると喪失感に苛まれますし、暗い日が続くとブルーな気分も深まります。

しかし、悲しみはいつでも、そして様々な理由で襲ってくるものです。グリーフヨガの創始者であるポール・デニストンさんは、喪失感に対処する方法が存在し、ヨガの練習がその助けとなると言います。近日発売予定の彼の著書『Healing Through Yoga: Transform Loss into Empowerment(ヨガによる癒し:喪失を力に変える)』では、自分のペースで悲しみを乗り越え、再び強さと平和を見出す方法を説明しています。

悲しみとはどのようなものか

愛する人が亡くなると、私たちは当然悲しみに暮れます。また、離婚した後、友人と「別れた」後、あるいは愛するペットが亡くなったときにも、悲しみを感じることがあります。また、愛する人の命が尽きようとしていることを知ったときに経験する「予期せぬ悲しみ」もある、とデニストンさんは述べています。

悲しみは、様々な表情や感情で表れます。泣いたり、悲しんだりする人がいる一方で、怒りや不安な感情を抱えたり、引きこもる人もいます。また、CDC(アメリカ疾病予防管理センター)によると、その感情は、全身の痛みや睡眠障害などの身体的な症状として現れることもあるそうです。

弔いをムーブメントに変える

デニストンさんは、"悲しみや喪失の痛みを乗り越えて、もっと多くのエンパワーメントと愛に再びつながるための心のこもったプラクティス"として、グリーフヨガを生み出しました。そして、科学が彼の努力を裏付けています。2021年の調査研究によると、ヨガのような活動は、悲しみを経験した人に身体的・心理的な利益をもたらすことが分かっています。

彼は、ホスピスやがん支援団体との活動を通じ、“傷つきやすい部分をサポートするためには、いかに安全に身体に入っていくか”が、癒しに重要であることが明確になったと言います。

癒しは、悲しみの感情を受け入れることに焦点を当てたヨガのセッションで起こると、デニストンさんは言います。ポーズ、ムーブメント、呼吸法によって、ヨガの生徒たちは自分の身体と打ち解け、喪失感との関係を築くことができるのです。優雅でありながら力強いアーサナのムーブメントは、沈んだ感情にアクセスする手助けをしてくれるのです。

「身体の柔軟性の問題ではありません。重要なのは、感情を解放することなのです」と彼は言います。

広告

By NICOLE CLANCY
Translated by Hanae Yamaguchi

AUTHOR

ヨガジャーナルアメリカ版

ヨガジャーナルアメリカ版

全米で発行部数35万部を超える世界No.1のヨガ&ライフスタイル誌。「ヨガの歴史と伝統に敬意を払い、最新の科学的知識に基づいた上質な記事を提供する」という理念のもと、1975年にサンフランシスコで創刊。以来一貫してヨガによる心身の健康と幸せな生き方を提案し続けている。



RELATED関連記事