過剰なケアは肌にダメージを与える!?皮膚のメカニズムと「アーユルヴェーダのフェイスパック」
化粧品は高ければ良い?わけではありません!肌を綺麗にするには、アーユルヴェーダの手作りフェイスパックがオススメ。肌のメカニズムを知って賢く美肌ケアをしましょう。アーユルヴェーダ著者のアカリ・リッピーが台所で簡単に作れるフェイスパックをご紹介します!
皮膚の過剰なケアは危険?皮膚のメカニズムを知って適切なケアをしよう
皮膚のたるみや、シミ、毛穴の汚れ…お肌の悩みは何としても解決したいですよね。
オーガニック化粧品や、最先端の美容医療など、テクノロジーの進化と共に素晴らしいエイジングケアも増えていますが、昔からずっと愛され続けているアーユルヴェーダの美肌ケアも同じように効果があります。
まずは美肌ケアを紹介する前に、そもそも、「肌」とはどんなものなのか?どういうケアが効果的なのか?ということを知るために、肌のメカニズムについて見てみましょう。
皮膚が持つ主な機能
1)保護バリア機能
皮膚とは体の外側を覆う、人体最大の「臓器」です。
ウイルスや雑菌、環境からの刺激に対する保護バリアの機能を持っており、皮膚の機能が低下するとそれらに対する防御ができなくなるので免疫力が低下します。
熱、紫外線、怪我、感染…そういったものから体が守られているのは皮膚のおかげなのです。
例えば表皮にあるランゲルハンス細胞は、皮膚の傷から入った外敵に付着し、免疫系にその存在を伝える役割を持っています。この細胞が働いていないと、外敵に対して免疫細胞が動くことができません。
2)感覚機能
皮膚には無数の感覚神経が走っています。これらの神経は熱や痛み、圧覚などの感覚を感じています。老化と共に皮膚感覚が鈍くなるのは、皮膚の中にある神経終末の数が減っているからです。
3)体温調節機能
表皮にある汗腺から汗を出して体温を調節する機能があります。アーユルヴェーダの体質診断による個人の違いでは、ワータの人は汗をかきにくく、ピッタの人は汗をかきやすいですが、それは、体質によって汗腺の数に個人差があるからでしょう。
これらの機能以外にも、皮膚にある皮脂腺から毛の栄養となる油分を送ったり、日光を受けてビタミンDを生成したりと、皮膚には様々な機能があります。
本来、健康な肌とは見た目が美しいだけの肌ではなく、肌の機能がきちんと働いている肌のことを指します。そのため皮膚を刺激しすぎるような施術や、皮脂分泌を過剰にコントロールするケアなどには注意が必要です。
いっとき、見た目が綺麗になっても、実は臓器としての皮膚を傷つける行為かもしれないのです。肌のケアを選ぶときは「このケアは皮膚の本来の機能にダメージを与えてしまわないか?」という視点もプラスして検討すると、10年後に後悔しないケアが選べます。
アーユルヴェーダフェイスパック
アーユルヴェーダ発祥のインドでは、現代でもアーユルヴェディックな「手作り美容パック」が愛用されています。スパイスや野菜、牛乳など台所にある材料で、様々な肌の悩みを解決する美容パックが作れます。おばあちゃんから、ボリウッド女優まで、みんな自然な材料から作った美容パックが大好きですが、その理由は、効果があるからというのはもちろん、安価で、そして意外にも、あまり手がかからずにできるためでしょう。
今回はTゾーンの汚れやくすみ、皮脂分泌調整に良い「きゅうりパック」をご紹介します。きゅうりは肌のクーリング(鎮静)作用がある野菜です。炎症や赤みを抑えたり、過度な油分を調整してくれます。
ヨーグルトは古い角質を取り除き、エイジングした肌に栄養を与えます。また、くすみを取り美白にする効果があります。できればオーガニックのヨーグルトを使いましょう。
材料:
・おろしたきゅうり大さじ1
・ヨーグルト小さじ1(全乳/ホールミルクのもの、できればオーガニックのもの)
作り方:
・材料を混ぜてペーストを作り、Tゾーンに塗る。
・15分待って冷水で洗い流す。必要があればそのあと保湿する。
動画で見たい方はこちら
AUTHOR
アカリ・リッピ―
アーユルヴェーダ著者・セラピスト。本場スリランカでアーユルヴェーダ医師のもと修行。帰国後、1万人の体質改善コンサルをしながら講座で実践的なアーユルヴェーダを指導。著書「アーユルヴェーダが教える、せかいいち心地よいこころとからだの磨き方」 (三笠書房)5刷。都内でサロン経営。大手企業の営業マンだった時の経験を活かし、「忙しい人でも無理なくできる」現代的なアーユルヴェーダを発信。
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