【デトックスと栄養補給を一度に叶える朝食】スリランカ発アーユルヴェーダお粥「コラキャンダ」作り方
アーユルヴェーダのお粥といえば、インドのキッチャリーが有名ですが、スリランカでもコラキャンダというハーブお粥があります。デトックスにも、疲労回復にもつながる、スリランカのアーユルヴェーダホテル定番の朝食。本来はお米から炊きますが、今回は簡単な冷やご飯から作るやり方を、アーユルヴェーダ著者のアカリ・リッピーがご紹介します。
アーユルヴェーダホテルの目覚めのお粥
アーユルヴェーダという言葉をご存知でしょうか。アーユルヴェーダは5000年以上の歴史を持つ世界三大医学の一つ。ハーブやスパイスを使った自然療法でもあり、ヨガ哲学にも通ずる「生き方」を教える哲学も含む、生命の科学です。インド・スリランカが発祥で、私はスリランカのホテルでセラピストとして働いていましたが、世界各国からアーユルヴェーダを体感しに多くの人が訪れていました。
アーユルヴェーダでは、個人の生まれつきの体質によって、向いている食べ物やライフスタイルが異なる、と考えます。そのため、なんとホテルの食事も、体質や、抱えている不調によって、一人一人メニューを変えてくれるホテルも多いです!(すごいですよね)コース料理なら、一人一人、違うお皿を並べてくれたり、ビュッフェスタイルなら、この料理はカパ体質向き、この料理はピッタ体質向き、と料理名の隣に注意書きしてあり、「自分の体質だとどれを選ぶべきなのか」が一目瞭然になっています。そんな、スリランカのアーユルヴェーダホテルで、朝食に必ずと言っていいほど出てくるのが、コラキャンダ。コラとは葉っぱ、キャンダとはお粥のことで、ハーブのお粥、という意味です。その中でも、どの体質の人にも食べやすいのがこのコラキャンダです。
スーパーフード、コラキャンダとは?
お粥、、、というと味があまりしないイメージですが、ニンニクやココナッツミルクを使うのでコラキャンダは味がしっかりしているお粥です。ニンニクは食欲増進効果と、ラサーヤナという若返り効果があります。ココナッツミルクは脂肪分がありますが、その脂肪のほとんどが素早く吸収されエネルギーとして消費されやすい中鎖脂肪酸(MCTオイルとして有名です)なので、脂肪になりにくいのが特徴です。lココナッツミルクの性質は冷性と、油性。体の余分な熱を取り、乾燥した体内を潤します。また栄養面でいうとココナッツミルクにはビタミンC、マグネシウム、鉄、銅、マンガンなどビタミンやミネラルも豊富なので、骨や筋肉、血液などの組織に栄養を与えます。ハーブは色々なものを使いますが、女性ホルモンを整えるシャタバリや、脳の働きを良くすると言われるゴツコラなどのハーブがよく使われます。ゴツコラは脳機能を高め、集中力や記憶力を増進させるほか、血行を促進し、血管を強くすると言われています。もし、手に入る機会があれば、これらのハーブも材料としてぜひ取り入れてみてください。日本ではこれらのハーブは手に入りづらいので、簡単に手に入る青菜系の野菜を代わりに使っても良いです。小松菜、ほうれん草、モロヘイヤ、三つ葉、ツルムラサキ、などどれも栄養豊富です。
コラキャンダ簡単バージョン(2人分)
使うもの:
- 青菜100グラム(小松菜、ほうれん草、三つ葉、ルッコラなど苦味のある青菜ならなんでも。もしゴツコラの葉っぱが手に入ればゴツコラを入れる。青菜の総量が100グラムより量が多くても大丈夫。)
- ココナッツミルク200cc
- ニンニク1かけ
- 生姜1かけ
- 塩小さじ1〜1.5杯
- シナモン小さじ1杯
- 水150cc
- ご飯
作り方:
① 青菜は1〜2センチ、ニンニクと生姜は粗めのみじん切りにして、ミキサーの容器に入れる。ココナッツミルクも加え、野菜とココナッツミルクをミキサーにかける。
② 鍋にご飯と水を入れ、火にかける。沸騰したら①を鍋に入れる。
③ 焦げないように混ぜながらシナモンと塩を加えて味を整える。
④ 全体に火が通り、お粥状にとろっとしたら完成。
食べる時間帯は朝が一番おすすめです。一見難しそうですが、材料のほとんどをミキサーにかけて、ご飯と一緒に炒めるだけなので、ぜひ作ってみてください。
AUTHOR
アカリ・リッピ―
アーユルヴェーダ著者・セラピスト。本場スリランカでアーユルヴェーダ医師のもと修行。帰国後、1万人の体質改善コンサルをしながら講座で実践的なアーユルヴェーダを指導。著書「アーユルヴェーダが教える、せかいいち心地よいこころとからだの磨き方」 (三笠書房)5刷。都内でサロン経営。大手企業の営業マンだった時の経験を活かし、「忙しい人でも無理なくできる」現代的なアーユルヴェーダを発信。
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