【世界メノポーズデーに伝えたいこと】夫婦で更年期について話すメリット
男女ともにある更年期、お互いへの理解が良い影響をもたらす
女性の更年期は一般的に45~55歳となります。実は戦前からもこの年齢は変わっていません。しかし戦前の平均寿命は更年期の時期とほぼ変わらず、昔は更年期を迎えるとともにぽっくりという方がほとんどだったのです。
ところが、時代は変わり今の45~55歳の女性は子育て・仕事・介護も降りかかる、という時期になります。その時期に自分自身の体調不良が起こってくるのです。昔のように縁側でひなたぼっこをして孫の面倒を見ていた時代とは違います。
しかし、妊娠・出産と違って更年期は周りからその人の体の変化が見えません。同時に女性自身も更年期についての知識が足りないからこそ、原因不明の不調でダウンしてしまう方がおられるのです。実際更年期障害と診断された女性の71%が最初に他の科を受診したり、未受診のまま我慢して、「更年期かもしれないから婦人科にかかろう」と思っていなかったことも統計で分かっています(※3)。
男性にも更年期があります。女性と違って男性は症状が出てくる時期にばらつきが多いとされていますが、厚労省から示されているデータでは定年以降に男性ホルモンが減少する方が多いようです。
つまり、男女ともに現れる不調が女性に一足先にやってくるご家庭が多いということです。
女性の更年期をきっかけに、「互いに不調を迎えた時どうやったらお互い心地よく過ごせるか」そんな話し合いをされてはと思うのです。
面と向かって話すのが難しいという方は、当社のサービスなどを使ってみて更年期のことを勉強しながら互いの「トリセツ」を決めていかれるのも良いかもしれません。「察して欲しい」「どうせ言ってもわからない」は禁句です。時にカウンセリングなどをご利用いただき、これからの二人の時間をより豊かにしていただければと思います。
パートナーで不調に乗り越えられるようになれば、パートナーシップは強固になりその後の互いの人生にも良い影響をもたらせることでしょう。
世界メノポーズデーとは
1999年に開催された第9回国際閉経学会において21世紀を目前に高齢化社会の到来を受け、今後更年期の健康に関わる情報を 全世界へ提供する日として、毎年10月18日を「世界メノポーズデー」と定めることが、採択されました。
※1…株式会社日本ヘルスケアアドバイザーズ:「更年期の実態調査」(全国の36歳から55歳の女性、1,358名の中から更年期障害のような症状を抱える女性400名を対象に行ったもの)
※2…日経ヘルスプレミア『更年期を快適に過ごす本』P81
※3…日本更年期医学会雑誌:Vol6.16.No.1.2008
AUTHOR
高本玲代
フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
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