【世界メノポーズデーに伝えたいこと】夫婦で更年期について話すメリット
更年期と聞いてイメージするのは何でしょうか?イライラしている、のぼせて汗をかいている…そんなイメージを持つ人が多いと思いますが、実は肩こりや頭痛、疲れやすさも更年期症状なのです。そんな"知られざる更年期"について、更年期の方に向けたサービス「よりそる」を運営する高本玲代さんが綴るコラム連載です。高本さんご自身もまさに更年期世代。わかりやすい不調だけではない更年期の影響について、体験を交えてお話しいただきます。
毎年10月18日は世界メノポーズデーになります。
今日は更年期について夫婦で話してみることのメリットについてお話しします。
更年期不調によって夫婦に"危機"が訪れる?
月経・妊娠・出産・更年期と女性特有の健康問題がありますが、その内容のほとんどを男性は知る機会を与えられていません。かつて学校の性教育でも月経の話は男子禁止で女性だけだったことを思い出します。
更年期が男性に全く無関係かと言うと、女性の体調不良はパートナーにも大きな影響を及ぼします。例えば、女性がイライラすると一番言いやすいパートナーは当たられることもあるでしょう。実は更年期に喧嘩が増えたと答える夫婦は3人に1人(※1)というデータもあり、全体の約2割のカップルは更年期不調による大きな危機があった(※2)と答えているのです。
私が運営する会社のクライアントの一番深刻なケースは、女性のイライラや落ち込みから、時に男性が仕事を休んで奥様の対応をされておられます。これまで家事のほとんどを女性が担っていた家庭の場合は更に大変で、女性の具合が悪くなって男性が慣れない家事をしなければならないケースもあります。
しかし男性が女性の更年期に対する理解があれば、対応は全く変わってきます。例えば、もし何も知らなければ「人が変わったようになった妻」を受け入れることに困難が生じるからです。
他方、男性が更年期を理解することで男性の気持ちもぐっと楽になります。時にイライラした妻は男性を批判してしまうことがあります。その時に「更年期の影響でこうなってしまっているのだな」と客観的に見られることで心の余裕が生まれますし、「自分が支えなければ」という前向きな気持ちも起こるからです。
必要な情報収集をしたり、通院する気力がなくなった妻を支えられるのは、パートナーの男性です。最近は男性側からご相談を受けるケースも増えてきております。
また、体調が悪くても夫の支えによりメンタルが安定される方もおられます。この時にどのように対応すれば良いのかをお互いに知っておけば、互いにストレスを感じる場面も減らせることができます。
AUTHOR
高本玲代
フェムテック起業家・社会活動家。自身のウツや更年期の経験から更年期女性のケアプロ グラム「よりそる」を立ち上げる。東京都をはじめとする自治体やポーラをはじめとする 企業向けに研修を実施。NHKをはじめメディア掲載50社以上。「がんばらない更年期」 についてYoutube「更年期アカデミー よりそる」で発信中。
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