片鼻呼吸法を毎朝5分続けている私が感じる4つのメリットとは?練習方法と注意点も紹介
ヨガをはじめたばかりの方はもちろんヨガの練習を続けている方も、呼吸が体や心に与える影響はとても大きいと感じたことがあるのではないでしょうか。ヨガの練習の中には様々な呼吸法がありますが、今回は筆者が毎朝約5分間練習している『片鼻呼吸法(ナディーショーダナー)』を続けて感じる心と体の変化についてお話したいと思います。
片鼻呼吸法って何?
ヨガで呼吸法が重要とされている理由
ヨガの呼吸法は、プラーナヤーマと呼ばれ、生命エネルギーである”プラーナ”を整える・延長する(”アーヤーマ”する)ために練習をします。呼吸でプラーナを体内に取り入れ、循環、そして心身の浄化をします。
ヨガの練習においての呼吸は、基本的に鼻呼吸で行います。肺の中を新鮮な空気満たして、お腹を自然に上下させるようにしながら行うのがポイントです。
片鼻呼吸法とは
ヨガの呼吸法にはいくつかありますが、今回ご紹介する『片鼻呼吸法』は、サンスクリット語では『ナーディーショーダナー』と呼ばれます。日本語名からも想像できるように、片方の鼻の穴を押さえて、左右交互に呼吸する鼻の穴を変えていく呼吸法。
この片鼻呼吸法では、左右の神経のバランス、陰陽のエネルギーのバランスを整える効果が期待できます。高いリラックス効果が期待できるため、ストレス解消や睡眠の質を上げるのに効果的とも言われています。
短時間の練習でも、様々な効果を感じることができる呼吸法なので、個人的にとてもおすすめの呼吸法の一つ。筆者も毎朝たった5分ですが練習を続けて、1日を爽やかなスタートをきることができていると感じています。
片鼻呼吸法を毎朝5分続けているわたしが感じるメリット
体調の確認ができる
片鼻呼吸法がヨガ以外のシーンでも注目されている理由が、”自律神経”を整えることができると言われているからです。これは、ヨガでは左鼻が陰のエネルギーの通り道、右鼻が陽のエネルギーの通り道と言われているから。右鼻での呼吸は心身の緊張・興奮を司る交感神経が優位に働き、左鼻での呼吸は心身のリラックス・沈静を司る副交感神経が優位に働くと言われています。
これの考えを参考にすると、どちらかの鼻が詰まっていたり、呼吸がしづらいと感じれば、副交感神経もしくは交感神経のバランスに差が生じているということになりますね。
朝に片鼻呼吸法を練習すると、「今の体調は?」と健康のバロメーターを測ることができていると、わたしは感じています。
呼吸を深められる
あまりにも吸いづらい時や鼻がとても詰まっている時は練習をお休みしますが、ちょっとの詰まりであれば、練習を5分も続けていれば充分鼻の通りが良くなることを感じることができます。そして、鼻がスッキリすると、呼吸がゆっくり深まってくるのがとても気持ちいいんです!
呼吸が浅いとイライラや不安感につながることもあるため、呼吸は深い方が断然楽!また、朝一番から呼吸が深いとその日のためのエネルギーと集中力を養うことができます。
眠気がとれる
呼吸が深まると、脳に新鮮な酸素が行きわたるので、頭がスッキリ。
「朝の寝起きが、まあまあ…」なんて日も、片鼻呼吸法を練習することで、なんとなく怠い、眠気がスッキリします。
集中力アップ
片鼻呼吸法は、均等に吸って吐いて一定のリズムで左鼻右鼻交互で練習していくため、集中していないと練習を続けることができません。
また、集中力が低い場合は、交感神経が優位に働き過ぎて興奮状態になっている場合が多いと言われています。すると呼吸も浅くなりがちに。そういった時には、やはり交感神経だけでなく副交感神経とのバランスを整えてあげるのがとても有効!
練習はじめたばかりの頃は難しさを感じてしまうかもしれませんが練習を続けていくことで慣れていくはず。
個人的には集中力がアップした状態で、そのまま瞑想の練習を続けると、更に素敵な1日のはじまりになるのでおすすめです。
片鼻呼吸法のやり方
- 右手のひらを自分の顔に向けて、人差し指と中指を折り曲げる。
- 親指で右鼻を抑え、左鼻から息を吐く。
- 左鼻から息を深く吸う。
- 薬指で左鼻を抑え、親指を外した右鼻から息を吐く。
- 右鼻から息を深く吸う。
- これを繰り返す。
慣れるまで、一定の長さ(例: 6カウント吐いて、6カウント吸う)で繰り返してください。慣れてきた方は、最初の数回は一定の長さで練習し、整ってきたら吐く息を倍にして練習します。(例: 12カウント吐いて、6カウント吸う)。
片鼻呼吸法初心者の方などは、動画や音声を聴きながら練習するのがおすすめです!
片鼻呼吸法を練習するときに注意したいこと
本来であれば、自律神経が調整しているはずの呼吸を、この片鼻呼吸法では、自分の呼吸を意図的に調節します。健康状態によっては避けておいたほうがいい場合があるので留意しておいてください。
- 下腹部の内臓疾患を持っている人
- 高血圧や心疾患(心臓の持病)の人
- 脳卒中の既往がある人
- 緑内障など眼圧の異常を持っている人
- 重度の椎間板ヘルニアの人
- てんかんの既往のある人
- 妊娠中、生理中の女性
また、どちらか一方、あるいは両方の鼻の通りが悪い方は、無理をしないで下さい。
上記の健康状態以外の方でも、少しでも不安がある方はまずお医者さんにご相談下さい。
あくまで呼吸法の目的は呼吸を通して心身を整えること。
ご自身の体と心の状態をしっかりと考慮して「片鼻呼吸は難しいな」という方は、自分がくつろいぐ環境を整えて、ゆっくりとご自身の自然な呼吸を感じてみるだけでも十分です。
呼吸と向き合う、心地よいひとときを過ごしていただければと思います。
AUTHOR
桑子麻衣子
1986年横浜生まれの物書き。2013年よりシンガポール在住。日本、シンガポールで教育業界営業職、人材紹介コンサルタント、ヨガインストラクター、アーユルヴェーダアドバイザーをする傍、自主運営でwebマガジンを立ち上げたのち物書きとして独立。趣味は、森林浴。
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