【サボりヨガのススメ】理学療法士が厳選!だるさ・疲れ・痛みをリセット「たった3ポーズ」
1日の終わりに感じる、だるさ・疲れ・痛み…こまめにリセットすることで、慢性的な痛みや不調を予防しませんか? たった5分の「サボりヨガ」を、理学療法士の堀川ゆきさんに教えていただきました。
ダルい、疲れる、痛い・・・
仕事に育児に家事に時には介護など、女性はとにかくタフで忙しい毎日を送っています。だるくて疲れやすい、身体の痛みがなかなか取れないと訴える女性の悩みは、よく聞かれる症状です。
厚生労働省研究班によると、その場合自律神経失調症や更年期障害のケースもあり、両方とも投薬など適切な治療を受けることで改善が可能です。もちろんそのほかの隠れた病気の可能性も考えられるので、症状が重かったり長引いたり、何か心当たりのある方は受診をお勧めします。
その日ドッと疲れたとしても、一晩ゆっくり睡眠を取ったり、週末の休息で改善されるようなら心配いらないかもしれません。理想はその日のうちにだるさや疲れや痛みをリセットできることです。軽く身体を動かすことで自分で症状を常に和らげられることができると良いですよね。
「サボりヨガ」のススメ
名前の通り、頑張らない簡単なヨガのことを今回「サボりヨガ」と言うことにします。でもキチンと目的を持って効かせます。ヨガをやったことのない人もやっている人にも、ヨガのハードルをできるだけ低くして、たとえだるくて疲れていたとしても、誰でもいつでも気軽にトライしやすいようにしたいのです。
完璧なヨガポーズを目指す必要は一切ありません。瞑想から始まってシャバーサナで終わるような、1時間や90分もかけてヨガをする必要もありません。ヨガスタジオに通わなくても大丈夫です。必要なポーズだけ数秒間キープするだけなので、たった5分で終わります。今回は厳選した3ポーズだけ紹介します。
手っ取り早くラクになりたい
私は今大学病院のペインクリニックで、慢性疼痛患者さんのリハビリを行っています。
慢性疼痛とは、
「本来の組織の修復期間を超える(3ヶ月以上続く)痛み」
のことです。学生さんから高齢者まで、患者さんの年齢層は幅広いです。
リハビリや自分で運動して治すということにもともとポジティブな患者さんもいらっしゃいます。また、リハビリを続けるうちにそんな前向きな気持ちへと変化していく患者さんもいます。
でも大抵の患者さんはこんな思いを抱いて来院されます。
「とにかく手っ取り早く痛みや辛さから解放されたい」その気持ちはよく理解できますし、そう思うのは当然ですよね。そこで「簡単に良くなんてなりません」といきなり患者さんを説得するつもりは私はありません。何とかできるだけ最短で簡単にそれを叶えてあげたいという思いで、でもそのためには自分で運動するということの大切さも伝えつつ、私達理学療法士は全力を尽くすのです。
まず「背骨」「股関節」「肩関節」を動かそう
どのような症状の患者さんにも、そしてヨガの生徒さんにも、私自身が基本として共通しているのは、「背骨」「股関節」「肩関節」この3か所をまず自分で動かすということです。
「背骨」
6方向の動きがあります。24個の椎骨と仙骨と尾骨から成り、分節的にしなやかに動くことが理想です。背骨は身体の軸となる大黒柱で、背骨を基軸として人間は様々な動作を可能にしています。また背骨は体幹の安定性や体幹の筋力、姿勢保持、自律神経とも関連しています。
「股関節」
6方向の動きがあります。胴体と下肢とを連結する人体で最も大きな関節で、人間の基本動作である歩行という動きを可能にしています。歩行だけでも股関節には体重の3~4倍の力がかかるため、股関節周囲の筋肉を常に鍛えておくことが大切です。
「肩関節」
8方向の動きがあります。人体で最も大きな可動域を持ち自由度の高い関節のため、不安定で痛めやすい関節でもあります。道具を使うなど日常生活のあらゆる巧緻動作を可能にするその基盤となるのが肩関節です。
AUTHOR
堀川ゆき
理学療法士。ヨガ・ピラティス講師。抗加齢指導士。2006年に渡米し全米ヨガアライアンス200を取得。その後ヨガの枠をこえた健康や予防医療に関心を持ち、理学療法士資格を取得。スポーツ整形外科クリニックでの勤務を経て、現在大学病院にて慢性疼痛に対するリハビリに従事する。ポールスターピラティスマットコース修了。慶應義塾大学大学院医学部博士課程退学。公認心理師と保育士の資格も持つ二児の母。
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