夏は"太陽が力を奪う季節"|夏バテしないためにできる5つのこと【アーユルヴェーダに学ぶ】
ヨガ講師でアーユルヴェーダカウンセラーとしても活動するHIKARU先生に、アーユルヴェーダの知恵を借りて、日々を心地よく過ごすヒントを教えていただきます。
アーユルヴェーダの古典書で“太陽が力を奪う季節”と表現される季節、それが夏です。太陽はあらゆる生命にとって不可欠なものであり、人間にとっても心身への様々な働きをサポートしてくれていますが、夏の太陽はとても強く、付き合い方が肝心です。
太陽に奪われてしまう“力”を考えてみると、体力、消化力、抵抗力という3つの力が挙げられます。そして、この3つの力は、いつもセットでアップダウンすると考えられています。
引き続き、主な夏の不調も上げてみましょう。食欲不振、やる気が出ない、睡眠不足といったところでしょうか。食事が美味しく食べられないことによって、やる気が出てこないのかもしれませんし、睡眠不足だからこそやる気が出なかったり、食事も美味しく食べられなかったりするのかもしれません。どうやらこれらの不調は相互関係があり、負の連鎖になっているようにも思えます。
ここで、消化力が低下することによって現れる代表的な不調を見てみましょう。食欲不振、排泄困難、頭痛、肌荒れ、倦怠感、やる気がでない、無関心、寝つきが悪い、眠りが浅い、悪い夢を見るなどです。ズバリ!バテは、消化力が低下することによって現れるのです。
今年こそ夏バテしないよう、早速始められる消化力ケアについて、5つのポイントを紹介します。
1.空腹感を思い出しましょう
空腹感は最高の調味料です。前の食事の消化が終わっていないうちに、次の食事を始めないように。間食を控えましょう。
2.腹八分目を心がけましょう
食べ過ぎは消化機能に負担を与え、その後の活動にも悪影響が出る可能性もあります。食事を始める前に、どのくらい食べられそうか、この食事を食べた後にはどんな感覚になりそうなのかを想像してみるのもおすすめです。
3.食べる環境を整えましょう
食事を取るのにふさわしい環境を整えます。早すぎず、遅すぎず、ながら食べではなく、五感を楽しませながら、季節の食材を美味しくいただきましょう。食べる環境が良いと、腹八分目もわかりやすくなります。
4.食後の過ごし方を見直しましょう
一食が消化されるには3時間程度かかり、食後の運動、入浴、睡眠は消化の妨げになります。特に夕食後、消化されないうちに寝ると消化不良の不快感が元で、悪い夢を見たり、途中で起きてしまったりと、睡眠不足になりかねません。
5.日常的に運動をしましょう
体力の半分程度の運動(発汗、適度に心拍数が上がる、運動後には喉が渇くことを目安に)を日頃から続けていると、体力、消化力、抵抗力の3つの力をUPすることができます。やり過ぎや嫌々やっては疲労になってしまうので、充足感や達成感を味わえるように、その日の体調にふさわしい程度を調節しましょう。
AUTHOR
HIKARU
アンダーザライト ヨガスクール リードトレーナー、全米ヨガアライアンスE-RYT500、YACEP認定講師、シヴァナンダヨガ正式指導者。アーユルヴェーダ・ヒーリングコンサルタント(日本アーユルヴェーダスクール認定)、Ayurvedic Medicine Practitioner(米国補完医療大学発行)など各資格を取得。AyuSya(アーユシュヤ)にて、ヨガとアーユルヴェーダの叡智を統合させたセルフケアの方法を提供する。著書に「やさしいヨガ」「HIKARUの楽しいヨガ」「はじめての楽しいヨガ」「はじめてのアーユルヴェーダ」(主婦の友社) www.ayusya.jp
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く