【初心者向け!断捨離のコツ】整理整頓は生き方そのもの!?「ミニマル」な暮らしで豊かになろう

 【初心者向け!断捨離のコツ】整理整頓は生き方そのもの!?「ミニマル」な暮らしで豊かになろう
Maria Grejc
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満ち足りれば平穏が訪れる

今は欲しいと思った瞬間にものを買える時代だ。おまけに不気味なテクノロジーのおかげで、さっき話していた新製品の広告がすぐに画面に現れ、それを2回クリックすれば家に品物が届く。だが何かを買っても暮らしが改善されないなら、心理的な要因があるかもしれない。『Happiness 101: Simple Secrets to Smart Living & Well-Being』の著者であり、セントルイスのワシントン大学で心理学を教えるティム・ボノは次のように述べている。「幸福を概念化できる数式があります。自分の欲しいものを分母に、すでに持っているものを分子として割り算をしたら何パーセントになるか考えてみてください」
だが現代の生活では欲しいものが次々と現れるため、ボノの方程式の分母は増える一方だ。つまり分母と分子が一致することが難しい。特にSNSが絡むとこれは顕著になる。すべてを持っているように見える赤の他人が公開する完璧なイメージと自分の暮らしとを比べてしまうからだ。ではその不足感とどう闘えばいいのだろう。「いちばん簡単な方法は、感謝する習慣を生活に取り入れることです」とボノは言う。「方程式の分子のほうにスポットライトをあてて、当たり前のように手にしているものに目を向けるのです」

ミニマリズムも役に立つ。不要なものを手放すと同時に、今後新たに生活に取り入れるもの(植物、友人、習慣など)の基準を決めよう。たとえば衣服や家具を買おうと思うなら、それらが本当に自分の暮らしに合うかをよく考えよう。つまり、衝動的に買わずに本当に必要なものを見極めるのだ。

「今より大きな家に引っ越すときや、ワードローブにアイテムを追加する前に、〝今あるもので何ができるか?〞を考えてください」とボノは言う。「既に手にしているものに意味を見いだし、余分なものを削るのは素晴らしい行為です」
また、感謝を習慣化するのに瞑想がいかに有用かを忘れてはいけない。「瞑想は、日々のタスクを妨げる思考や不安や感情を浮き彫りにしてくれます」とボノは言う。さらに、ターゲティング広告やインフルエンサーマーケティングは、買えば買うほど幸せになれると思わせるのが目的であることを考えれば、瞑想はミニマリズムにも効くと話す。「瞑想は、私たちの注意を引こうとするものすべてに意識を向けなくてもいいのだと気づかせてくれます。アマゾンのサイトで表示されるもの全部を買わなくていいのです。私たちの心に忍び寄る考えや感情を片っ端から信じる必要はありません」と彼は言う。
今度、家のインテリアや昨シーズンの衣類が気になり始めたら、呼吸に意識を向け、自分の考えをたしかめてから手放し、感謝の気持ちに集中する。その後には平穏が訪れる。

ミニマルな暮らしで豊かになろう
illustration by  Maria Grejc  

マインドフルに物を手放す

ミニマリストになるには、自分の暮らしに合わなくなったものを処分する必要がある。だが、自分に合わないからといって、他の人にも合わないとは限らない。誰かが手放したものは、ほかの誰かの宝になるというわけだ。Goodwillはあらゆる種類の寄付を受け付けるサイトとして人気があるが、特定のアイテムを寄付する際は以下のサイトも参考にして欲しい。最小限にものを減らしながら、最大限誰かの役に立てるだろう。

ドレス
Becca's Closetは、プロム用の新しいドレスを買えない高校生のためにフォーマルウェアの寄付を募っている非営利団体。アメリカ全土に窓口があるので、最寄りの窓口を探そう(beccascloset.org)。

ジーンズ
一本のジーンズに必要なコットンを生産するには、7,000ℓもの水が要る。着古したジーンズをリサイクルして資源を守ろう。Madewellストアでは古いジーンズの寄付を受け付け、必要なコミュニティのために生地を住宅用断熱材にリサイクルしている。さらに新しいジーンズを買うときには20ドルを差し引いてくれる(madewell.com)。

家庭用品
Habitat for HumanityはHabitat ReStoresネットワークを通じて、アメリカ国内の中古の家具、電化製品、食器、建築資材を引き取りに来てくれる。集荷日はオンラインで予約できる。さらに最寄りのストアで必要としているアイテムも調べてみよう(habitat.org)。


アメリカ国内のほとんどの図書館では、本の寄付を受け付けている(publiclibraries.comで最寄りの図書館を探そう)。「Kids Need to Read」では児童書の寄付を募り、アメリカ全土国の資金不足の学校、識字教育プログラム、図書館(kidsneedtoread.org)に配布している。ほぼ新品のペーパーバックであればPrison Book Programに寄付しよう。この団体は1972年から、囚人たちの読書活動を支援している。ドロップオフもしくは郵送での寄付ができる(prisonbookprogram.org)。

電化製品
Best Buyは、アメリカ国内最大の電化製品リサイクル業者。古い型落ちのガジェット、キッチン家電、充電式電池など(これらはほんの一例にすぎない)を持ち込める。動作しても、しなくても大丈夫だ。
さらに使用済みのインクカートリッジや、ルーターやモデムなどのネットワークデバイスを持ち込めば、Best Buyでの購入が割引される(bestbuy.com)。

文●ケイディ・ドレルはニューヨーク市ブルックリン在住のジャーナリスト、環境研究者。『Rolling Stone』『Elle』『Marie Claire』などに投稿している。TwitterとInstagramアカウントは@hella_drella。

イラスト●マリア・グレイチはポーランドのイラストレーターで、ベルリンを拠点とする元建築学生。彼女のイラストは、社説、児童書、パッケージデザインのほか、ウェブサイト、モバイルアプリ、アニメーションで見られる。

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by Cady Drell
illustrations by Maria Grejc
translation by Sachiko Matsunami
yoga Journal日本版Vol.75掲載

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