【部屋が散らかっている人は意味を混同している?】整理・収納・片付けの明確な違いとは
知っているようで知らない「整理」「収納」「片付け」の違いについて。 何気なく使うワードですが、明確な違いがあるんです。今回はそんな「キホンのキ」のお話。知っていると日々の整理収納、お片付けにも変化が見られるかもしれません。
【整理】…持っているモノを精査する"作業"
まずはここがすべての始まりです。
今自分が持っているモノすべての中から「とっておく」「捨てる」を分ける"作業"のことを「整理」と呼びます。
以前汚部屋住人だった頃、私の部屋はそれは酷い有り様でした。見えるところは一見片付いているけれど、棚の中、タンスの中、引き出しの中は扉を開けると一気に雪崩が起きるほどのカオスな状態。
それでも見えるところだけをきれいに整えて「整理していた」つもりになっていました。
この"見えるところを整える"というのが「整頓」と言われる作業です。
よく学校や家で親に「整理整頓しなさい」と言われた事があるかと思いますが、厳密に言うと「整理」と「整頓」は同じ作業ではないんですね。
【収納】…使うモノを使うべき場所に"おさめる"こと
「収納」という文字。どちらも「おさめる」と読みますよね。そうなんです。収納とは「おさめる」という意味なんです。
かと言って、何でもかんでも押し入れやクローゼットにしまい込んだり、収納グッズを駆使することが収納ではありません。大切なのは「この場所で使うモノを使いやすい場所におさめる」こと。
例えばキッチン。キッチンと言っても場所ごとに役割があります。洗い物をするシンク、食材を切ったりする作業台、煮たり焼いたりするガスコンロ、他にも冷蔵庫や食器棚といったストックさせておく場所。
同じキッチンの中でも、
・シンクの近くには洗剤系やスポンジなど
・作業台の近くにはまな板や包丁、調理小物
・ガスコンロの近くにはお鍋やフライパン
というように、作業ごとに使うモノを使う場所の近くにおさめておけば、効率よく動けます。
【片付け】…使ったモノを元あった場所に戻すこと
日々の生活で、モノを使ってそのままにしておけば部屋は散らかります。
使ったモノを最後に元の場所に戻すことを「片付ける」といいます。
例えば、子供が遊んだおもちゃをおもちゃ箱に戻したら、それだけで片付けは完了です。
片付けと聞くと、大掛かりな作業をイメージする方も少なくないかもしれません。
確かに大掛かりな片付けもあるかと思いますが、こうした日々の生活で当たり前のように誰もが行っているちいさなことも、立派なお片付けなのです。
部屋づくりは【整理→収納→片付け】のくり返し
モノで溢れた部屋を見て、「どこから手をつけて良いか分からない…」と、ずっと放置してしまっていることもあるかと思います。
そんな時、いきなり部屋全体をきれいにしようとせず、まずは「引き出しの1段目だけ」というように、小さなところから整理→収納→片付けの流れを知るだけで、最終的に汚部屋脱出につながることもあります。
整理、収納、片付けの意味を理解することで、モノとの向き合い方にも変化があるかもしれません。
AUTHOR
miyaco
HSP系整理収納アドバイザー(整理収納アドバイザー1級保有)。片付けと出会ったことで、数年に及ぶ"汚部屋"生活から卒業。「部屋と向き合うことは自分と向き合うこと」ということに気づき、整理収納アドバイザーに。自身がHSP気質であることから、HSP向けの整理収納アドバイスを行うほか、SNSでも発信。
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