何もない部屋は本当に快適?整理収納アドバイザーが考える「ミニマリストのメリット・デメリット」
ミニマリストになろうとして失敗した過去をもつ筆者。何もない部屋は本当に快適なのか?今回は、実際に経験して感じたミニマリストのメリット・デメリット、またミニマリストになるためのマインドについてまとめました。
ミニマリストとは
ミニマリストとは一般的に、本当に自分に必要なものを精査し、生活に不要なものを極限まで減らして必要最低限のものだけで生活している人の事をいいます。
各人にとっての「必要最低限のもの」はそれぞれなので、部屋にこれがあったらミニマリストではない!のような明確な基準はありません。
ミニマリストのメリット
ミニマリストというライフスタイルがもたらすメリットについて考えてみました。
掃除がしやすい
ものが少ないと、当然ながら掃除がしやすいです。ものが多いと掃除自体が億劫になりがちですが、ものが少ないと気づいた時にサッと掃除ができます。
日々のちょっとした掃除を取り入れる事で、清潔な住環境を保てます。
効率良く動ける
たとえば、部屋でヨガやストレッチをしようとした時、ものが多いとヨガマットを敷く際に、まずそのスペースを確保してから始めなければなりません。
他にも、家事や身支度など、ものが少ないと"一旦片付ける"という手間が省け、効率良く動けます。
目にする情報が少なく、ストレスを感じにくくなる
シンプルな部屋にする事で、目に入る情報が少なくなり、1日の疲れを癒す環境を整えやすくなります。ものが多い、雑然としているだけで無意識に疲れが溜まり、空気が悪くなる事もあります。特にHSPの人にとっては、目に入る情報が少ないことで受けるストレスを最低限に止めることができるはずです。
ミニマリストのデメリット
備蓄品もない場合は災害時などに危険
いざという時の災害用品は、ミニマリストといえども常備しておきたいものです。身軽さを求めるが故に、緊急時の備えがないと、大変危険です。
増やしてはいけない思考にとらわれてしまう
当てはまらない人もいるとは思いますが、とにかくものを増やさないために、本当に必要なものまで捨ててしまう、買わない思考になってしまう場合があります。一人暮らしならある程度生活できても、家族と共に生活している場合は家族の生活にまで影響を及ぼす事もあります。
「ミニマリストに向いている人」について考えてみた
そもそも「ミニマリストになりたい」という人や、ミニマリストに興味を持つ人は、「もっと暮らしをシンプルにしたい」「毎日の探し物が面倒」「片付けがストレス」などの悩みを持っている人が多く、これらの問題を解決させたい場合には、ものを減らすことは有効です。
逆にこれらの事に不便さを感じていない人は、ものを減らすことに向いていないと感じます。
ミニマリストは"なる"ものではなく、「たどり着くもの」
自分にとって本当に必要なものを精査し、必要最低限のもので暮らすミニマリスト。
「自分はミニマリストだから」と言って、本当は欲しいのに買わない、増やさないと言う方もいますが、『何もない部屋を作ること』に囚われすぎると、快適な暮らしとは程遠くなってしまいます。
大切なのは「どうしてミニマリストになりたいのか」「ミニマリストになってどうなりたいのか」これを明確にすることです。
私がミニマリストに失敗した大きな理由は、この明確なヴィジョンがなかったからです。部屋にものがこれだけあったらミニマリストではない、のではなく、ものがあっても自分や家族が快適に暮らせる空間であれば良いのです。
ミニマリストとは、何もない部屋を作る事ではなく、快適な暮らし、自分に合った暮らしをするための手段なのです。
ライター/miyaco
HSP系整理収納アドバイザー(整理収納アドバイザー1級保有)。片付けと出会ったことで、数年に及ぶ"汚部屋"生活から卒業。「部屋と向き合うことは自分と向き合うこと」ということに気づき、整理収納アドバイザーに。自身がHSP気質であることから、HSP向けの整理収納アドバイスを行うほか、SNSでも発信。
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