自分の見た目に満足できないのはなぜ?臨床心理士が考える【外見コンプレックスとの付き合い方】

Adobe Stock

自分の見た目に満足できないのはなぜ?臨床心理士が考える【外見コンプレックスとの付き合い方】

石上友梨
石上友梨
2021-06-20

皆さんは自分の見た目に満足していますか?

皆さんは自分の見た目に満足していますか?自分の見た目は好きでしょうか?他人から見たら欠点などないように見える人でも、コンプレックスを抱いているものです。私たちの外見に関する自己認識は他者から見た印象と大きくずれていると言われています。なぜ、私たちの自己評価は低くなってしまうのでしょうか。なぜ、私たちは自分の見た目になかなか満足できないのでしょうか。今回は見た目のコンプレックスについてご紹介します。

生まれた瞬間から外見を気にしているような子はいません。私たちは、いつから自分の見た目に満足できなくなったのでしょうか。

理想の外見は、文化や社会の影響を大きく受けます。メディアやSNSからの影響、ダイエット商品や化粧品などの広告、個人的な過去の経験など、私たちは成長していく過程で、他者との関わりや、社会的な評価などを吸収しながら理想の自己像を形成していきます。もしあなたが「痩せていた方が美しい」「目は大きい方が良い」などと考えていたら、それは現在あなたが暮らしている文化や社会によって作り上げられた理想像かもしれません。それでは、その基準は誰が作ったのでしょうか?それは特定の人ではなく、集団の力でいつの間にか作り上げられた「見えない力」です。そして、その見えない力はものすごく影響力が強く、「こうあるべきだ」といった基準を作り上げ、それによって私たちは縛られているのです。尚且つ、その見えない力は時代と共に移り代わる不安定なものでもあるのです。

外見を気にするようになったきっかけを探してみる

無意識的に縛られている「見えない力」から抜け出すのことは大変です。まずは、外見を気にするようになったきっかけを探してみましょう。自分の外見や特定のパーツを「よくない」と思うようになったきっかけはありますか?もしかしたら、ずっと子供の頃の話かもしれません。友達など、誰かに言われた一言だったり、見た目で評価された体験だったのでしょうか。直接的に言葉にされていなくても、見た目が大切というような空気感を感じたのかもしれません。

その時の気持ちを感じてみる

外見が気になるようになったきっかけとなった体験で、あなたはどのような気持ちを感じましたか?傷ついたり悲しくなったりしたのでしょうか。体験が強い感情と結びついているほど、自分にとって大きな影響力を持ちます。例えば、上級生から「太っている」とからかわれて、「絶対に痩せてやる」と悔しい気持ちになった人もいれば、自分に自信が持てなくなり落ち込んだ人もいるでしょう。運動や食生活を気にするようになった場合や、常に他者と体型を比較してしまう場合もあるかもしれません。

すべての人がコンプレックスを抱えている

自分に対するイメージ形成は、他者からのフィードバックを通して行われます。自分に対してありのまま、何の偏見もなく受け入れていた状態から、様々な評価基準に基づいて自分をジャッジするようになるのです。

見た目についての評価基準はとても曖昧なものです。絶対的な基準があるわけでもなく、世代や文化によって大きく異なり、個人の価値観によっても左右されます。そして、自分自身が心から大切にしたい価値観とずれている可能性があります。しかし、周囲の人が同じような評価基準を持っているとそれが当たり前のように感じてしまいます。私たちは当たり前を疑わないのです。もし、あなたが他の国に行く機会があったら、全く違う価値基準と出会い驚くかもしれません。そんな揺らぎやすい価値基準をもとに自分の外見を判断してしまうと、自分への評価は常に安定しないことになってしまいます。

見た目について悩んでいるのはあなた1人ではありません。この時代、この文化に育っている私たちはみんな少なからず悩んでいるのです。そこから、少しでも解放され、少しでも自分を好きになり、自分らしく生きることができたら素敵なことです。次回は、そのための方法を提案していきます。

AUTHOR

石上友梨

石上友梨

大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。

RELATED関連記事

facebook

Yoga Journal Onlineをフォロー

Facebookページでいいね!する