「相手のことばかり優先してしまう」自己犠牲の末に疲労や怒りを感じた時に考えたいこと

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「相手のことばかり優先してしまう」自己犠牲の末に疲労や怒りを感じた時に考えたいこと

石上友梨
石上友梨
2021-05-23

あなたは自己犠牲していませんか?自分よりも他者を優先してしまう。誰かから直接言われたわけではないのに、その場の空気を読んだり、相手が望んでいそうなことを汲み取ったりして、自ら提案をしてしまう。しかし、自由に振る舞う人を見るとイライラする。そんな悩みを抱えていませんか?自分の本当の気持ちや想いを無視し、余暇や休養などプライベートの時間を犠牲にしているため、沸々と怒りや不満が溜まっているのではないでしょうか。今回は自己犠牲について、お伝えしていきます。

いつも自分より他者を優先してしまうのは何故でしょうか?もしかして、他者の幸せや満足に対して、罪悪感や責任を感じていませんか?子供の頃から、いつも他者を喜ばせること、満足させることを中心に考え、相手が望むように振舞ってきたため、習慣的なパターンになっているのでしょうか。心の奥に「他者を喜ばせないといけない」という強い信念を抱えているのでしょうか。他者を中心に考え、他者の軸で生きることは、自分の人生を他者にコントロールされているようなものです。相手の想いを中心にしたことと、自分の想いを中心にしたことのバランスが崩れていると、気が付いているかは別として、怒りが着実に溜まっていきます。人の欲求や要求を満たしていくことで日々消耗し、自分の楽しさや自由の感覚が段々と消えてしまいます。喜びや楽しさといったポジティブな感情を感じづらくなり、代わりに空虚感や非現実感があるかもしれません。もし、あなたが自己犠牲によって生きづらさを感じているのなら、日常の中の自己犠牲的なパターンに目を向け、少しずつ取り組んでいきましょう。

自己犠牲してしまう場面をリスト化する

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自己犠牲してしまう場面をリスト化する

あなたはどのような場面で自己犠牲してしまいますか?自己犠牲しやすい特定の場面や特定の相手がいるかもしれません。例えば、「人から仕事を頼まれた時に自己犠牲して何でも受けてしまう」「上司など立場が上の人からだと自己犠牲しやすい」など、気づくことがあるでしょう。リスト化することで、同じような場面に対して事前に準備することができます。また、自己犠牲をする前に気づき、パターンを変化させるきっかけにつながるでしょう。

自己犠牲のルーツを探る

気づく
自己犠牲のルーツを探る

何故、自分より他者を優先するのでしょうか。そのルーツはどこにあるのか、人生を振り返ってみましょう。自己犠牲には、生まれ育った文化や環境が影響をします。日本は他国と比較して、自己犠牲が美徳とされる文化があるでしょう。そのため、子供の頃から「他者を優先することが大切だ」と教えられたかもしれません。もしくは、ありのままの自分ではなく、他者の要求に答えた時だけ認められる「条件付き承認」を受けてきたのでしょうか。共感性が高い特性を持っているため、他者の気持ちに敏感なのでしょうか。自己犠牲のルーツを振り返ってみましょう。

怒りや罪悪感に気づく

気づく
怒りや罪悪感に気づく

怒りは表出方法によって、対人関係を壊すことがありますが、感情自体は「悪い」ものではありません。怒りを無視したり、見ないふりをしたりすると、怒りが溜まった挙句に爆発してしまいます。怒りを直接ぶつける事や、相手を困らせるような行動をとって怒りを表出する「受動的攻撃」として表現した場合は、対人関係に影響が出ることが多いでしょう。私たちが何かを改善しようと、変化するためにはエネルギーが必要です。怒りを認めた上で、自分が変化するためのエネルギーとして怒りを利用しましょう。また、自分のことを優先すると罪悪感を抱く方もいるでしょう。しかし、何事もバランスが大切です。すでに他者のことばかり優先し、あきらかにバランスが崩れているのなら、あなたが罪悪感を抱く必要はないかもしれません。そして、相手の要求にあなたが100%答える必要はありません。人間にはできることと、できないことがあります。自分の幸せや満足は、最終的には自分で責任を持つものです。自他の境界線を意識し、あなたは自分ができることをやり、境界線から先は相手の問題だと考えてみましょう。

自己犠牲をしてしまう方は他者に気を配る中で、自分の気持ちが見えなくなり、自分の望みをさらに表現できなくなってしまいます。悪循環に陥る前に、自己犠牲のパターンから抜け出していきましょう。次回の記事では、自己犠牲に対する対処法をさらに紹介していきます。

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石上友梨

石上友梨

臨床心理士/公認心理師 大学・大学院と心理学を学び、警視庁に入庁。職員のメンタルヘルス管理や、心理カウンセリング、スポーツ選手へのメンタルトレーニングなどを経験。ヨガや瞑想を本場で学ぶためインド・ネパールへ。全米ヨガアライアンス200取得。現在は認知行動療法をベースとした心理カウンセリング、セミナー講師、ライター、ヨガインストラクターなど、活動の幅を広げている。また、発達障害を支援する活動にも力を入れている。https://cbt-yoga.com

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