車内混雑だけが原因じゃない【朝からドッと疲れる理由】通勤時のイライラへの対処法は
通勤時のイライラに対する対処法
1.イライラのモニタリング
まずは、自分がイライラしている状態に気づくことが大切です。自分のありのままの感情に気づくことで客観的になれ、イライラに振り回されづらくなります。
2.認知を変える
私たちは感情を直接変えることはできません。私たちが変えられるのは、認知(物事の捉え方)や行動になります。そして、認知や行動は感情に影響を与えるため、認知や行動を変えることで、私たちの感情は変わってくるのです。例えば、改札で横入りした人に対して、「私の邪魔している」「自己中心的な嫌な人間だ」と捉えるとイライラが強くなります。しかし、「よっぽど急いでいる事情があるのかも」「遅刻しそうで焦っているのかな」と捉えると、前者と比較して相手に対するイライラが変化するでしょう。いつもの受け取り方ではなく、別の考え方ができるか検討してみましょう。もしあなたをイライラさせる行動を取った人が、あなたの大切な人だったら、どう捉えますか?あなたの上司だったら、どう捉えますか?自分自身が同じ行動を取ったことはありますか?自分がその行動を取らざるを得ない時はどんな時でしょうか?赤の他人がとった行動ではなく、様々な立場の人がとった行動だと想像してみることで別の捉え方ができるでしょう。
3.行動を変える
イライラは我慢しても解消されません。その場では我慢できても、その後の別なきっかけで我慢していたものが爆発してしまうことがあるでしょう。イライラする状況で、今までとは違う行動パターンを取る場合、どのようなものがあるでしょうか?
例えば、車内で不快に感じさせる人物がいた場合、その場で我慢をするのではなく、「その場を離れること」「別の車両に移動すること」「深呼吸をすること」「呼吸に注意を向けること」など、何か別の行動を取れるでしょうか。呼吸は自律神経に直接働きかけることができます。呼吸に注意を向けるだけで、呼吸の速度は遅くなり、息は深くなります。交感神経が優位な状態では、ゆったりとした呼吸に変え、吐く呼吸に注意を向けることで、副交感神経を活性化させても良いでしょう。行動を選ぶ際は、何が自分にとって必要なことか、何が自分に優しくすることか考えてみましょう。
AUTHOR
石上友梨
大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。
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