車内混雑だけが原因じゃない【朝からドッと疲れる理由】通勤時のイライラへの対処法は
皆さんは朝の通勤電車についてどのようなイメージを持っていますか?通勤は憂鬱、イライラするなどネガティブなイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。朝から電車でイライラしたり嫌な気持ちになったり、不快な気持ちのまま出社をする方、通勤するだけでドッと疲れてしまう方もいると思います。本日は、朝の通勤電車でイライラしやすい理由とその対処法をご紹介します。
朝の通勤でイライラしやすい理由
1. 交感神経の上昇によるイライラ
自律神経は、内臓、血管などの働きをコントロールし、体内の環境を整える神経のことで、交感神経と副交感神経から構成されています。交感神経は、心拍数や血圧の上昇、緊張やイライラなどと関係し、副交感神経は心拍数や血圧の低下、リラックスなどと関係しています。一般的に日中は交感神経が優位な状態になり、夜間は副交感神経が優位な状態になります。交感神経は日中に活発に活動するために欠かせないものです。朝は交感神経にスイッチが切り替わり活性化することで、夜間よりもイライラしやすい状況といえるかもしれませんね。
2. 余裕のなさによるイライラ
朝は時間に余裕がない場合が多いと思います。朝に家を出る前の5分と、夜に寝る前の5分は感覚的に大きく異なるでしょう。人は余裕がない時にイライラしやすくなります。時間のゆとりのなさは、気持ちのゆとりのなさにつながります。朝にギリギリのタイムスケジュールで動いている方はイライラしやすい状況といえるでしょう。
3. すべき思考
私たちは理想と現実にズレがあるとイライラしやすくなります。通勤時など社会的なルールには、たくさんの「すべき」が潜んでいます。例えば、「歩きスマホは控えるべき」「列にはきちんと並ぶべき」「人に迷惑をかけるべきではない」「車内ではリュックは前に抱えるべき」などです。このような「すべき」はいわゆる理想の状態です。しかし、現実には社会的なルールや暗黙のルールを守っていない人がたくさんいます。特に法律化されていないルールをどれくらい守るかは個人差が大きいものです。このように理想と現実にズレがある時、私たちは怒りや不満を抱えやすくなるのです。
AUTHOR
石上友梨
大学・大学院と心理学を学び、心理職公務員として経験を積む中で、身体にもアプローチする方法を取り入れたいと思い、ヨガや瞑想を学ぶため留学。帰国後は、医療機関、教育機関等で発達障害や愛着障害の方を中心に認知行動療法やスキーマ療法等のカウンセリングを行いながら、マインドフルネスやヨガクラスの主催、ライターとして活動している。著書に『仕事・人間関係がラクになる「生きづらさの根っこ」の癒し方: セルフ・コンパッション42のワーク』(大和出版)がある。
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