【嫉妬の正体】「嫉妬するなんて恥ずかしい」と思わなくて良い?自己嫌悪に陥らないためにできること
嫉妬の感情を感じたら?
どんな人に嫉妬を感じるのか知っておく
自分と全然違う、雲の上の存在のような人に対して嫉妬の感情は起こりづらいです。嫉妬心を引き起こすのは、自分と似たような境遇にある人や、自分の手が届きそうな存在だったりするから。もし今あなたが嫉妬を感じる人がいるのであれば、その人の特徴を書き出してみたりして整理してみると良いでしょう。
嫉妬をなくそうとしない
嫉妬心の厄介なところは、【好き】と【嫌い】というアンビバレントな感情が存在していることです。アンビバレントな感情は持続しやすいという特性もあるので、苦しむ人も多いのでしょう。嫉妬は非常に強い感情なので、『嫉妬を感じないように』『嫉妬をなくしたい』と思うと余計に気になってしまう、嫉妬を感じる自分に罪悪感を感じるといった悪循環が起きてしまいます。嫉妬をなくそうとするよりは、『嫉妬を羨望に変え、自分が成長できるためにはどうしたらいいか』という視点で考えていけるよう練習していくことの方が大切なのかもしれません。
あえて離れてみる
嫉妬が収まらないと感じたら、その対象からあえて距離を取ることもひとつ。嫉妬が強くなっている時は、相手と自分を同一化してしまっていたり、相手との心の距離が近づきすぎているのかもしれません。可能であれば、関わる時間を減らすなどして物理的な距離を取ってみると、自分の中に冷静さを取り戻し、嫉妬も少しやわらぐかも。
嫉妬の原因を言語化すると、対処法が見えてくる?
嫉妬って、『感じてはいけない』『感じるのは恥ずかしいこと』という印象ってまだまだ強いと思うのですが、私はそうではないと思っています。クライエントさんとのカウンセリングの中で『あの人に嫉妬してしまう』『嫉妬している自分が恥ずかしい』など、嫉妬にまつわる訴えはよく聞かれます。しかし、思い切って嫉妬について話したことで、『嫉妬を感じる自分を受け入れてもらえた』という体験から、自分に対する自信を取り戻したという声も。また、『何が嫉妬心になっているのか』を言葉にして話すことで、原因を知り、それとどう付き合っていくのかを自分で決めるというのも大切なプロセスのようです。他者と自分を比べずに生きていくことは難しいし、嫉妬を感じずに生きていくことも難しいと思いますが、嫉妬について話したり振り返ることで、『他人は他人、自分は自分でいい』って思えたら良いですね。
AUTHOR
南 舞
公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く