【嫉妬の正体】「嫉妬するなんて恥ずかしい」と思わなくて良い?自己嫌悪に陥らないためにできること
仕事や恋愛、家族関係など、あらゆる場面で一度くらいは嫉妬心を感じたことがある人もいるのではないでしょうか。嫉妬の正体と、それに対する行動や対処法を臨床心理士が解説します。
嫉妬の正体とは
中里浩明氏によると、「妬みの感情」は2つに分けられるのだそうです。ひとつは【羨望(せんぼう)】。これは、自分に持っていないものを他人が持っているのを目の前にした時に『自分も手に入れたい』と思ったり、自分のコンプレックスを刺激されて起きる感情と言えるでしょう。ふたつめは、【嫉妬】。これはライバルのせいで他者との重要な関係を失ってしまう恐れがある、あるいは実際に失ってしまった時に起きる感情のことです。この2つの感情の共通点は、周囲の人と自分を比較することで、自分の立ち位置を確認する【社会的比較】によって自分が劣っていると感じたり、自尊心を失くしてしまうということにあります。逆に違いは、その感情が生産的であるか、そうでないかということ。羨望は、『相手の持っているものを自分も手に入れたい!』という気持ちなので、どちらかというとポジティブな要素を含み、自分自身の成長を可能にしてくれると言われます。
一方で、嫉妬は『あいつがいなくなればいい』といった恨みや憎しみなどの対抗心がベースとなっているので、『あいつなんて大したことない』と相手を蔑んで現実を見ないようにしたり、相手の邪魔をしようとするなどの言動・行動が現れやすくなります。これらは自己成長を止めてしまったり、自分も相手も傷つけるという点で非生産ですよね。
AUTHOR
南 舞
公認心理師 / 臨床心理士 / ヨガ講師 中学生の時に心理カウンセラーを志す。大学、大学院でカウンセリングを学び、2018年には国家資格「公認心理師」を取得。現在は学校や企業にてカウンセラーとして活動中。ヨガとの出会いは学生時代。カラダが自由になっていく感覚への心地よさ、周りと比べず自分と向き合っていくヨガの姿勢に、カウンセリングの考え方と近いものを感じヨガの道へ。専門である臨床心理学(心理カウンセリング )・ヨガ・ウェルネスの3つの軸から、ウェルビーイング(幸福感)高めたり、もともと心の中に備わっているリソース(強み・できていること)を引き出していくお手伝いをしていきたいと日々活動中。
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