経済国家シンガポールの風水学に学ぶラッキースポットの見つけ方

 経済国家シンガポールの風水学に学ぶラッキースポットの見つけ方
Moca Kurio
栗尾モカ
栗尾モカ
2020-11-24
広告

三つ目は砂。砂は穴を守る環境のこと。

砂は小さな山や丘を指します。穴は気の集まる場所です。しかし、そこに風が吹くと気は吹き飛ばされてしまいます。ですので、穴の左右を囲むように山や丘に当るものを配置して風を防ぎます。マリーナ地区においてその役割を果たしているのがマリーナベイ・サンズです。この特異な形状の建物は三棟のタワーとそれらが支える船の様なプールから構築されております。この三つのタワーは漢字の山を象徴しており左右に広がりマリーナ地区の気を逃さないように設計されています。また、マリーナベイサンズは風水的に「三人の衛兵」と言われたり、船の部分は「智慧の帽子」と言われています。もし、良い気の溜まる場所を見つけても周りに砂に当るものがないと、力を蓄えることができないので気を付けないといけません。

マリーナベイサンズ
シンガポールの成功の象徴、マリーナベイ・サンズ

最後は水。穴の生気を蓄える為に必要で、川が穴を包むような形状だと吉とされる。

マリーナ地区を上空から見るとマリーナベイサンズの背後に「ガーデンバイザベイ」という公園が見えます。そこには人口の川が設けてあり水の役割を果たしています。このようにマリーナ地区は教科書的なラン頭を用いた強い気を蓄える場所となっています。日本では東京や京都の都市計画がラン頭を用いており、皇居や御所界隈は強い気の集まる場所です。

ーー皇居の周りは強い気が集まっていることはよく知られていますし、パレスホテルやアマン東京、フォーシーズンズといった数々の有名ホテルがありますね。パレスホテルは、風水を取り入れる人々の間では運気の上がるホテルとして知られ、大事な商談を行う人も多いと聞いています。ところで、シンガポールには数多くの奇抜な意匠の建物がありますが、これらも風水建築と考えて良いでしょうか?

シンガポールにある建築の多くが何らかの形で風水の影響を受けているものと思われます。ラン頭が都市計画で用いられるとすれば、建物単体においては、理気の応用である吉数、ラン頭の応用である建築の形を対象としたもの、どれにも当てはまれない独自の風水の三つが特徴的です。

ーーやはり、風水が関係しているのですね。ぜひ詳細を教えてください。

では、私がシンガポールで発見をした風水建築を一つずつ紹介していきますね。

まずは、吉数を用いた風水建築です。吉数は見ることのできない気の流れを用いたもので、シンガポールの風水建築においては最も人気があるものです。吉数は文化により異なります。例えば日本は3、5、8が吉数と考えられていますが、意外と知られていない日本最強の吉数が「17」です。最大の奇数と偶数の素数である9と8を足した数です。これは古来より十七条憲法に始まり、建武式目、御成敗式目、帝国憲法と十七の倍数で引き継がれて来た聖なる数です。因みに日本国憲法は条文が一つ多いので関係ないです。

ーー日本の吉数は末広がりの8しか知りませんでした。17が最強なのですね。

日本はそうですね。シンガポールにおいて最強の吉数は28です。2は両(りゃん)とも呼びます。両は文字通り「つがい」の意味で増え続けると言う意味です。8は先に説明した吉数です。この二つの組み合わせがシンガポールにおいては最強の吉数と考えられております。この28を応用した建築はたくさんあります。まずは高さです。シンガポールで最も高い建物は長いこと、ワンラッフルズ(丹下健三設計)、レパブリックプラザ(黒川紀章設計)、UOBプラザ(丹下健三設計)でした。どれも日本人の設計ですが、建物の高さは280メートルで揃っております。

280メートル
著名な日本人建築家によって建設されたシンガポールを代表するビルは、風水における最強の吉数「28」にこだわって設計されている。

また、ワンラッフルズとレパブリックプラザは共に八角形の平面形態を有しています。それらは2016年にタンジョンパガーセンターに290メートルで抜かれるまでシンガポールの高さ制限の上限でした。29も吉数であり、法規の中にまで風水が食い込んでいるシンガポールの姿がみえます。

※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。

広告



RELATED関連記事

Galleryこの記事の画像/動画一覧

藤堂氏
気の集まる場所
マリーナベイサンズ
280メートル
インターレース
DUO
噴水
卍