シンプルだけど、大事なこと。人生に劇的な変化をもたらす7つのアドバイス
6.ステップ・バイ・ステップ
ヨガのプラクティスの核心は「アビヤーサ」、つまり自分の進みたい方向へのたゆまぬ努力である。人生を変えようとするときは、もう一度自己探求のテクニックを使って、実現に必要なステップを考察してみよう。
リタの場合は、新しい人生を始めるための方策を考えなければならない。「どこに住むの? 友人や支援グループはいるの? 娘のケアはどうするの? スタジオ以外からの収入源はあるの? 夫がスタジオの家賃を払えなかったり、払う意志がない場合、どうやって自分で支払うの?」。自分の持つ選択肢と可能性について考えることは、恐怖を静め、すべての質問に答えが出なくても、計画を練りなおす助けとなる。
よく考えた後には、実際に行動に移すことが重要だ。人生が変化しているときに効果的なヨガのアビヤーサは、重圧を感じすぎないよう、一つひとつを段階を追いながら取り組むことだ。リタが夫から経済的に独立する計画を例に考えてみよう。彼女のとるべき第1のステップは、プライベート・レッスンの仕事を増やすことだ。第2のステップは、以前仕事をしていた紛争解決の分野の研修を受けることだ。こうした行動によって経済的な安定がもたらされ、夫に離婚を切り出す自信が生まれてくる。リタのように、小さくても一歩一歩踏み出していくと、自分の歩みに応えて目標達成の見込みも見えてくるだろう。
7.手放す練習をしよう
ヨガ的な観点では、人生の変化がもたらす副産物のひとつに「ヴァイラギアを練習する機会が与えられること」がある。ヴァイラギアは通常「無執着」「手放す」という言葉に訳される。それは、過去、以前のやり方、恐怖や悲しみ、昔の人間関係や仕事を手放す、ということである。
けれども、無理やり「変化を起こそうとするサムライ」になって、「容赦なく」手放す必要はない。そうではなくて、喪失をそのまま悲しみ、不安をそのまま感じることだ。その後に息を吐き、自分が執着しているものが何であれ、それが呼気とともに流れ去っていく様子を思い浮かべる。あるいは、短い祈りの言葉とともに、それを宇宙へ捧げてもいい。たとえば、「変化と変化にともなうすべてのものを捧げます。その結果が、生きとし生けるものに恩恵をもたらしますように」のように。これを本物のヴァイラギアと一緒にやってくる自由の感覚が得られるまで繰り返す。
私の経験では、瞬間ごとに「手放すこと」を忘れないでいること自体が、前向きで大きな変化を導く内なる鍵となる。事実、変化のプロセスから「手放すこと」を少し学ぶだけでも、変化が与えうるもっともすばらしい贈り物を受け取ることになり、自分が夢見る人生に大きく一歩近づくのだ。
ライター
サリー・ケンプトンは、世界各国で知られる瞑想やヨガ哲学の指導者であり、『Meditation for the Love of It 』の著者。
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