ご飯を美味しく感じている?普段の食事を振り返ることでわかる消化力と健康状態
ヨガ講師でアーユルヴェーダカウンセラーとしても活動するHIKARU先生に、アーユルヴェーダの知恵を借りて、日々を心地よく過ごすヒントを教えていただきます。今回のテーマは「消化力」について。
普段の食事を振り返ってみよう
はじめに、最近の皆さんの食事の様子についておたずねします。
・ご飯が美味しいと感じていますか?
・お腹は空きますか?
・食後も心地よく過ごせていますか?
3つとも“はい”とお答えになった方は、消化力がしっかりと働いていて、とてもお元気に過ごされていることと思います。
また、食事への意識の向け方はどうでしょう。
・いつ食べるのか、タイミングを意識している
・どのくらい食べるか、量を意識している
・どう食べるか、環境を意識している
これらの意識がある食事は、きっと有意義なひと時になっていることでしょう。
アーユルヴェーダでは、食べたものがうまく消化されると、血や肉といった体の構成要素が形成されますが、うまく消化できないと未消化物となって個人それぞれの体の弱い部分に宿ると考えられています。その溜まった毒素が原因となり、症状として現れたものが病であると。健康を維持するためには、“消化の力”が大きな鍵を握っているわけですね。ですから、何を食べるかも大切ですが、どう食べるかによって、消化できるか否かの関わりが出てきます。
ちなみに消化力は、個人の差がありますし、日々変動する力でもあります。幼年期、壮年期、老年期と流れていく一生では壮年期が、一年の中では冬が、一日では昼間が一番高くなる時期です。そして、消化力が上がっている時は、体力も免疫力も一緒に高まっているのです。
消化力を高める6つのポイント
今からできる、消化力を高める6つのポイントをお伝えします。
1.朝起きたら、タングスクレーパーを使って舌の清掃をしましょう。
舌苔がたくさん取れた日は消化力が低下している証拠です。今朝の消化力がチェックできるとこれからの食事の工夫がしやすくなります。
2.お腹が空いてから食べましょう。
前の食事が消化し終わっていないうちに、次の食事を始めないように。間食を控えることも有効です。
3.腹八分目を心がけましょう。
食べ過ぎは消化機能に負担を与えます。食後に心地良さが持続できるよう、“ご馳走さま”にしましょう。
4.食べる環境を整えましょう。
家の中に食事を取る席を決めると良いです。早すぎず、遅すぎず、五感を楽しませながら美味しくいただきましょう。
5.食後の過ごし方を見直してみましょう。
一食が消化されるには3時間程度かかります。食後の運動、入浴、睡眠は消化の妨げになります。
6.日常的に運動をしましょう。
体力の半分程度の運動(発汗があり、適度に心拍数が上がり、運動後には喉が渇き、充実感を味わうこと)を日頃から続けていると、体力、消化力、免疫力をUPすることができます。やり過ぎては疲労になってしまうので、年齢や季節、その日の体調にふさわしい程度を調節しましょう。
そしてこの消化力を高めておくことが、夏バテ防止にもつながります。食事から得られる大切な効能は、喜びです。ご飯が美味しいって、本当に幸せなことですね!
ライター/HIKARU
アンダーザライト ヨガスクール リードトレーナー、全米ヨガアライアンスE-RYT500、YACEP認定講師、シヴァナンダヨガ正式指導者。アーユルヴェーダ・ヒーリングコンサルタント(日本アーユルヴェーダスクール認定)、Ayurvedic Medicine Practitioner(米国補完医療大学発行)など各資格を取得。AyuSya(アーユシュヤ)にて、ヨガとアーユルヴェーダの叡智を統合させたセルフケアの方法を提供する。著書に「やさしいヨガ」「HIKARUの楽しいヨガ」「はじめての楽しいヨガ」「はじめてのアーユルヴェーダ」(主婦の友社) www.ayusya.jp
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