デスクワーカーや更年期&産後の人も要注意!腱鞘炎を発症しやすい手首を守るポイントとケア方法

 デスクワーカーや更年期&産後の人も要注意!腱鞘炎を発症しやすい手首を守るポイントとケア方法
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仁平美香
仁平美香
2020-08-27

パソコンやスマホを長時間集中して使用したり、妊娠出産、更年期などホルモンのバランスが大きく変化する時期に発症しやすい腱鞘炎。ヨガにおいても練習中に痛めた経験がある箇所はありますかという問いで手首と答える人がもっとも多いそうです。 今日は、手首を守るためのポイントと、手指をゆるめるセルフケアを紹介していきます。

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指をよく使うスポーツをしたり、楽器を演奏する方、スマートフォンやパソコンなどを長時間使用する方などは手指の使いすぎて痛めやすく、妊産婦や更年期の女性はホルモンの影響もうけるので更に症状がでやすくなります。

特に産後はもともと発症しやすいところに授乳やだっこなど育児中に赤ちゃんを支えるために手指をよく使うので腱鞘炎になる方が多くなります。

腱鞘炎とは

腱鞘(けんしょう)とは、骨と筋肉をつないでいる腱を包んで、なめらかに動くように働く組織です。腱鞘炎とは手や指を使いすぎて負担がかかりこの腱鞘と腱がこすれあって炎症を起こしてしまっている状態です。手の甲をはれや痛みが出たり、指を動かすと手首に痛みが走ります。予防やセルフケアを紹介していきますが、現在、痛みが続いてたり痛みが強い場合や、特に動かさなくても痛いような場合は、すぐに整形外科など病院でみてもらうようにしてください。

予防するには

1.ひじの過伸展に注意して 手首と肩の位置関係も確認しよう

よつんばいや板のポーズなど、手で身体を支えるポーズの練習の際、過伸展(猿手ともいわれますがひじが伸びすぎていて、反対に曲がっている状態)しないように注意しましょう。肩の真下に手首があるようにしてわきをしめ、前腕の上に上腕を立てるようにしてまっすぐキープします。もしも、ひじが前に飛び出してしまう方は少しだけ肘を後ろに引くようにして前腕の骨の上に上腕の骨が乗っているようにキープしましょう。痛みがあるときは手をつくポーズは無理せずお休みしましょう。

過伸展は手首を痛めるのでNG
肘が伸び切って過伸展すると手首に大きな負担がかかります。

2.手首が硬い個性を持った方も。手指を酷使しすぎないように

手首がもともと硬い個性を持っている方も多くいます。ヨガで手をつくポーズを行うといつも手首が少し痛くなるという方は「そういう個性があるんだ」と自分の身体を知り、痛みや違和感が出そうになったらすぐにお休みし、痛みがない場合も周囲の方よりもホールド時間を短くして手首を守りながら練習されるとよいと思います。

パソコン作業やゲームなど集中しすぎてずっと手指を使い続けていることも必ず休憩をいれて手指を休めましょう。

3.日ごろからセルフケアで手首や手指をゆるめておきましょう

手首、手指が固まっている状態で体重をいきなり支えたり、重いものを持ったりすると更に痛みが出てしまいやすくなります。予防として日ごろから手首~肩周辺をしなやかにするストレッチをしたり、手指をゆるめる習慣を持ちましょう。今回は手指をゆるめるセルフケアを紹介します。

手指をゆるめるセルフケア

1.指の爪の付け根をつまんでやさしくねじる

東洋医学では経絡(けいらく)といって体をめぐる気や血や水の通り道になるラインがあるのですが、その最末端の井穴(せいけつ)というツボが爪の付け根にあります。

反対側の手でやさしくつまんでねじってみましょう。

井穴ほぐし
爪の付け根をつまんでやさしくねじる。すべての指を行いましょう。

2.指の付け根のふくらみの下をおさえながらグーパー

手の中も意外とこわばっています。右手の手のひらにある指の付け根のふくらみのすぐ下を左手の親指でおさえながら右手をゆっくりグーパーします。

3.合谷(ごうこく)をやさしくマッサージ

※手の甲の、親指と人差し指の骨をたどっていってぶつかったところからやや人差し指側にあるへこみが合谷というツボです。指を開くと谷のように少しへこむ箇所です。やさしくマッサージしてみましょう。

※セルフケアを行う際はやさしく、ゆっくり行いましょう。現在、少し手首などに痛みがある場合はもしも痛みや違和感が増すようであればおやすみしてください。

ライター/仁平美香

ヨガ講師(月経血コントロールヨガ、産後ママのためのメンテナンスヨガ、体軸ヨガ等、講師養成スクール講師)、セラピスト(内臓・骨盤底ケアforwomenなどのメニューを担当及び整体スクール講師)、栄養士。一般社団法人日本ホリスティックヘルスケア協会理事。女性のためのヨガ協会代表。女性のためのイベントYOGAWOMANにて講師を担当する他、コンセプターとして運営に関わる。「カラダをゆるめてこころを整えるはじめての月経血コントロールヨガ」「医師もすすめる血管美人ヨガ」等著書多数。雑誌・WEB等コラム監修など活動中

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