アラフォーヨガ初心者!本田ゆうすけのインド修行記【芸術の秋、インドの秋編#29】
アラフォー体ガチガチのヨガ初心者、本田ゆうすけさんが本場インドでRYT500を取得するまでの波乱万丈!?エピソードをお届けする人気連載。合宿の合間の過ごし方や、メンバーで訪れたある特殊な村…。せっかくのインド、休日もしっかり楽しみます!隔週土曜更新。
インドの宗教とヨガの関係
ヨガは宗教なのか、宗教の一つがヨガなのか?いろいろ複雑な要素をはらみながら、根底にあるのは、愛。前回は、そんな‟バクティヨガ”についてのお話でした。
ヒンドゥー教が生活に根付いたインドでは、生まれた時から神様は身近な存在。私たちが宗教を敬遠する理由の一つに、「知らない」から「怖い」という感情があります。なんだか見えないものに向かって、ぶつぶつ言ってたりする姿は、奇異に映るかもしれませんね。でも、当たり前にインドの日常に溶け込んでいるのを見ると、むしろ無宗教と言われる私たち日本人の方が変わっているようにも思えてきます。ギラギラしたサングラスをかけて髪型を決めたお兄ちゃんも、お寺の前ではひざまずいて祈りを捧げていますし、そういう光景はむしろほっこりします(^^)
日本人だって、なんだかんだでご先祖様にお供え・お墓参りしたり、神社でお祈りしたり、神も仏もごちゃ混ぜとはいえ、どこかに信心があるはず。そういうもの全てを「宗教だから!」と切り捨てるのは難しいでしょう。話は戻りますが、バクティヨガはそんな心の延長線上にあったりします。ぜひ、前の記事と動画もあわせてご覧ください。何かしらのエネルギーを感じられるはず!
さて、そんな感じで合宿の空き時間も楽しく社会勉強。今回はRYT500合宿のオフタイムを紹介していきます。
村人全員が…?!
10月を過ぎたインドは、雨季から乾季に移り変わり、少しだけ気温も下がります。日本のように四季はなくとも、強いて言うなら秋の到来。だからというわけではありませんが、10月のとある休日にメンバーと訪れたのが、通称‟芸術村”。合宿場所から車で30~40分ほどのところにある、ラグラジプールという場所です。この村の最大の特徴は、みな同じ職業で生計を立てているということ。村全体が、代々伝わる民族工芸や絵画を売って暮らしています。
村に一歩入ると、まずは客引きによる観光客争奪戦。金曜日の夜の大阪ミナミや東京の繁華街も顔負けの強引さ。「俺の家においでよ、見るだけでいいんだよ、すごくいい素材を使っているんだよ」「今から僕たちは友だちだ。君だけにトモダチ価格で売ってあげるよ。僕は日本人が大好きだからね、特別だよ」と、四方八方から声を掛けられ囲まれます。そもそもインドの客引き自体ガツガツしていますし、郊外にポツンとあるこの村、それほど観光客が頻繁に来るわけでもないため、貴重な収入源なのでしょう。
ずらっと左右に列を作る家々は、ぱっと見で50~60軒くらいはあるでしょうか。家はアトリエも店も兼ねていて、軒先で雑貨を並べていたり、土間のようなスペースでたくさんの絵を飾っていたりします。インドでは町のあちこちでも壁画を見かけますが、さすが芸術村の家にはどれも素敵な壁画が描かれています。画法・技法はほぼ一緒のため、売っているものも大体同じ。ただ、そんな中でも個人差が出てくるのが面白いところ。
「これは俺のじいちゃんが描いたやつで、こっちが俺のやつ。まだまだじいちゃんには敵わないよ」と、絵を比べて見せてくれます。確かにベテランのおじいちゃんが描いた絵は、精密そのもの。貝殻や灰などを使って装飾するそうで、聞けばほとんど一発本番で色を付けていったりするそう。若者が描いた絵は、ところどころで線がゆがんでいたり色がはみ出していたりします。でも裏を返せば、全てハンドメイドの一点もの。インドらしい独特の色彩感覚とタッチで作られた品々は、どれも味があって見ていて楽しい!インド滞在中、ここ芸術村で一番お金を使ってしまいました(^^;
どうやらカースト制が身分だけではなく職業にも影響するため、このような村もあったりするようです。自分で仕事を選べない不自由を訴えるのか、定められた職業を自身の果たすべき役割と捉えるのか。ここにも正解不正解はありませんが、インドの人々に共通するのは、不幸そうではないというところ。やらなければいけないから必死に客引きをするし、駄目だとなればあきらめる。切り替えの早さも見習いたいところです。
別名、光のフェスティバル
さて、この時期のインドの見どころもご紹介。それは、10~11月に行われる‟ディワリ”と呼ばれるお祭り。お祭り大国インドでは、年がら年中お祭りが開催されており、前の記事でもいろいろと紹介してきました。その中でもディワリは特に大きなもので、善が悪を滅ぼすような伝承がもとになっているからか、光をモチーフにしたものです。
人々は家を清め、ロウソクに火を灯して至る所に飾ります。中国の春節とも似ていて、ヒンドゥーの新年を祝い、爆竹や花火が鳴らされ、大規模なバーゲンが行われるときでもあります。合宿先の近辺も子供たちが花火やランタンで遊んでいたりと、賑やかでいながら幻想的な光景が見られました。きっと発展途上の日本も似たような感じだったのでしょう。娯楽も多くはない中で、年中行事の特別感は大きなものだったはずです。ただ、木造ばかりの町の中、あんなに大量のロウソクやランタンが使われているのを見ると、火事には要注意!と心配になりました(^^;
都市部では大規模な催しが行われているので、この時期のインド旅行もおススメです!飛行機代も高いみたいですが!(笑)
最後に、秋のこじつけ話を一つ。
RYT200の合宿中に思っていたのが、「移動が地味に面倒くさい」ということ。日中は気温30度を超え、湿気も多いインドでは、5分も歩けば滝汗です。日用品などをはリクシャ(オート三輪。タクシー替わり)で10分くらいかけて市内へ買い出しに行きます。もっと身軽に楽に動きたい!ということで、RYT500では自転車をレンタルしました。一か月で約2000円也。スポーツの秋、サイクリングの秋です!
いつも渋滞している道路も自転車ならスイスイいけますし、目についたお店や気になるスポットも気軽に立ち寄れます。好きな時にふらっと出かけて、アイスを食べながら現地のお店巡りする楽しさ。最初はインドの交通マナーの悪さを感じましたが、慣れてくるとなんとなく現地のルールもわかってきました。常に鳴らされまくっているクラクションは、実は優しさだということ(たぶん)。「ちょっとどいてよ!」というよりは、「今からそこ通るよ!気を付けてね!」というニュアンスの方が強い気がします(たぶん)。
車やバイクや牛たちが入り混じる道をチリンチリンと走り抜ける爽快感。機会があればぜひ味わってください(笑)。
ヨガからなかなか外れた話題となりましたが、インドの世界観はヨガの世界観にも通じます。そんな言い訳をしながら、次回はきちんとヨガらしいヨガのお話。RYT500で教わったアシュタンガ(八支則)のヨガについてお話しできればと思います。
それではまた。NAMASTE‼
本田ゆうすけ
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く