ヨガポーズ完成までの順序を変えると楽になる?|取材こぼれ話
好評発売中『ヨガジャーナル日本版』の特集は、"体が硬い人のためのヨガ"。「体が伸びる!開く!ヨガポーズの入り方」を教えてくれたヨガ講師の中村尚人先生への取材内容の一部を特別大公開!掲載できなかった貴重なこぼれネタ、目からウロコのヨガ知識も盛りだくさん!本誌の内容とあわせてチェックすると、理解が深まります。ぜひ手に取って、合わせて読んでみてくださいね
「規定の順序より体のしくみ」を重視すれば、柔軟性はもっと高まります
――そもそも関節が硬いから、柔軟性が向上しない。ヨガのポーズも深まらないという声を多く聞きますが…。
中村尚人さん(以下N):みなさん「関節が硬い」と言いますが、実は硬いのはそのまわりについている筋肉なんです。「肩が硬いから腕が上がらない」「腰が硬いから後屈できない」などというのは思い込み。骨は硬さを変えられませんが、筋肉は使い方次第で柔らかくなりますよ。
――筋肉が柔らかくなる方法とは?
N:一つは、ヨガポーズの完成系までのプロセスを変えてしまう事ですね。
例えばパリヴルッタトリコナーサナの場合を考えてみましょう。通常のプロセスでは、足を前後に開き、前屈して体をねじり、腕を上げますね。本来背骨は伸びた状態のときに、もっとも関節がゆるんでねじりやすくなります。でもこのポーズのように、ねじりが前屈とセットになっていると、背骨が丸まってねじりにくく感じると思います。
そこで「規定の順序より体のしくみ」です。まずはじめに頭頂をグーッと押し上げるイメージで背骨を伸ばしてみてください。背骨がまっすぐ伸びた状態をつくってからねじりましょう。何もせずにねじったときより、ツイストが深まるのを感じられますよ。
――ポーズが深めるためには、既定の順序にこだわらないことも大切なのですね。
N:苦しさを感じたり窮屈な思いをしながらポーズをとっていては、ヨガの良さを得られません。思い込みを捨て、気持ちよくヨガを続けてくださいね。
パリヴルッタトリコナーサナの場合
いつもの入り方
1.前屈する
2.体をねじる
前屈すると背骨を伸ばすことが難しくなるため、柔軟性が低下してしまう…。
順序を変えると
1.体をねじる
両足を前後に大きく開いて立ち、背骨を上に伸ばす。両腕を肩の高さで左右に伸ばし、上体は肩甲骨から回すイメージで左へ。ここで5呼吸おく。
2.前屈する
股関節から上体を前に倒し、右手を左足の外側の床に。目線は伸ばした左手に向ける。反対側も。
★取材こぼれ話、いかがでしたか?『ヨガジャーナル日本版』vol.67「体が硬い人 のためのヨガ」も合わせてチェックしてみてください。
教えてくれたのは…中村尚人先生
理学療法士、ヨガインストラクター。UTLにて長年ヨガの解剖学の講師を担当。医療とボディーワークの融合、予防医学の確立を目指し活動中。「TAKT EIGHT」主宰。
※表示価格は記事執筆時点の価格です。現在の価格については各サイトでご確認ください。
- SHARE:
- X(旧twitter)
- LINE
- noteで書く