膝に負担をかけないために|理学療法士に聞く「中立点」を知る方法
解剖学は体を正しく使うための手引書。けが予防だけでなく、パワフルかつ効率よく動くためにも役立ちます。そこで「関節の使い方」を一歩踏み込んでご紹介。「関節のニュートラルな位置=中立点」を知ることで、効率よく体幹の力を末端に伝え、安定したヨガポーズをとることができます。教えてくれたのは、理学療法士でヨガインストラクターの中村尚人先生。今回は、パールシュヴォッターナーサナで「膝の中立点」を学びましょう!
膝の中立点を知る
肘と同じように蝶番関節(蝶番のように一方向に動く関節)です。過伸展で使うと靱帯に負担がかかり、曲げすぎると不要な筋肉の緊張を招きます。最も負担がなく、体幹の力も効率よく伝えられるのが中立点です。
パールシュヴォッターナーサナの場合
ステップ1:膝を伸ばして床を押し楽に体を支える
脚で踏ん張るポーズでは、膝を中立にして体幹の力を足に伝えましょう。床を押す力が強くなり姿勢が安定します。
HOW TO
脚を前後に開き、上体は床と平行に。両手は背中で組む。膝関節を伸ばし、下腹部を意識して床を押す。下腹部から出た力が膝を通って足へ伝わっていくのを感じよう。30秒キープ。反対側も。
NG:膝を曲げすぎる
膝を曲げすぎると体幹の筋肉ではなく太腿で体を支えてしまう。大腿四頭筋が疲労する。
NG:膝を反る
膝を反って膝裏の靭帯に体重をのせると靱帯に負担をかけてしまう。膝痛の原因。
ステップ2:屈曲・伸展を繰り返して中立点を探す
肘関節と同じように、関節の屈曲伸展を繰り返して、曲げすぎでも反りすぎでもない中立点を見つけましょう。そのとき、体幹の力が足に伝わっているかも確認してみましょう。
屈曲
伸展
教えてくれたのは…中村尚人先生
理学療法士、ヨガインストラクター。医療とボディワークの融合、予防医学の確立を目指し活動している。「TAKT EIGHT」、「UPRIGHT」主宰。
モデルを務めてくれたのは…宮沢セイラさん
バレエ歴14年。乃木坂46の1期メンバーで、現在はタレントやモデルとして活躍。ヨガインストラクターの資格を取得、現在は解剖学を勉強中。
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