前屈が上達するヨガポーズの入り方|坐骨はどこを向いている?
姿勢の要であり、エネルギーの通り道でもある背骨は、ヨガで一番といっていいほど重要な部位。背骨は脳からの指令を伝える中枢神経が通っており、土台である骨盤から柱のように伸びて、頭や肩甲骨を支える体の主柱でもあります。そんな背骨を上手に使うためには、「ポーズの入り方」が重要。体が本来持っている動きの機能と連動性を活かす「入り方」をヨガインストラクターの峯岸道子先生が教えてくれました。今回は前屈系のポーズ2つの入り方をご紹介します。
前屈系は坐骨を上げてから入る
ダウンドッグやウッターナーサナなど、前屈系のポーズでの背骨の使い方は、重力にしたがって自然と「垂らす」のが理想。まずは低い姿勢になって背骨を伸ばしてから、坐骨を天井に向かって突き上げ、背骨を仙骨から垂らしてポーズに入りましょう。
ダウンドッグ
坐骨が天井ではなく、後ろに向いてしまうと、腰が丸まって背骨も伸びません。高いヒールを履いたつもりでかかとを上げ、坐骨を突き上げてから、ポーズに入ります。
NG:坐骨が後ろを向いているため、腰が丸まっている。
HOW TO
①四つん這いで足指を立てる
両手は肩幅、両脚は腰幅に開いて四つん這いになり、足指を立てる。下腹部を締め、背骨は自然に伸ばす。
②手で床を強く押し背骨を伸ばす
お尻を後ろに引いて、足指を立てたチャイルドポーズになり、両手で床を強く押して肘を伸ばすとともに、背骨を伸ばす。
③かかとを上げて坐骨を突き上げる
背骨の長さを保ったままお尻を持ち上げ、膝を曲げてつま先立ちになり、お腹と太腿を近づけて坐骨を天井に向かって突き上げる。
POINT:かかとを上げる・坐骨を上げる・背骨を垂らす
④突き上げた坐骨から背骨を垂らす
背骨の位置はそのままで、膝を伸ばしてかかとを下ろす。首の力を抜き、頭も楽にする。4~5呼吸。
ウッターナーサナ
腰が丸まってしまうのは腰まわりの硬さが原因と思いがちですが、股関節の引き込み不足が原因。背骨を伸ばしながら股関節を引き込み、太腿とお腹を近づけます。
NG:股関節の引き込み不足で腰が丸まっている。
HOW TO
①股関節を引き込み背骨を伸ばす
足は腰幅に開き、膝を曲げてお腹と太腿をつける。両手は肩幅より少し広めにつき、背骨が真っすぐ伸びるところまで、両手を前に伸ばす。
POINT:背骨を伸ばす
②坐骨を突き上げて背骨を垂らす
膝を伸ばし、坐骨を天井に向かって突き上げる。背骨は自然と、仙骨から斜め下に垂らすようなイメージで前方に伸ばす。
POINT:坐骨を上げる・背骨を垂らす
③股関節を引き込み 背骨を真下に垂らす
股関節を引き込みながら太腿とお腹を近づける。両手をかかとに添え、脚の間に顔を埋めるようにして背骨を下に向かって垂らす。3~4呼吸。
教えてくれたのは…峯岸道子先生
「Body&Mind Yoga Studio」主宰。2000年に沖ヨガ指導者認定を受け、ヨガの道へ。運動生理学に基づく的確なアプローチで、幅広い年齢層から支持を集める。
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