実はわからない腹筋の使い方|お腹を引き込む・意識するヒント
ヨガのクラス中になんとなく従っていたお腹への指示の数々。「お腹を使う」「お腹を引き込む」「お腹から伸びる」…それって一体どういうこと? 具体的なお腹の使い方やイメージする方法をヨガインストラクターたちに聞いてみました。
Q.クラス中に先生から言われる、お腹にまつわる指示。具体的にどうすれば?
1.「お腹を使って」とは
A.トイレをガマンするイメージで会陰部を締めるのがコツ
お腹の筋肉を働かせたいときは、まず、会陰部を締めましょう。自然とお腹に力が入り、使えている状態になります。(乳井先生)
A.お腹を平らな状態にしましょう
恥骨とみぞおちを引き離し、お腹をフラットにした状態です。私は「お腹を背骨に引き寄せて」と誘導します。 (楠原先生)
2.「お腹を意識して」とは
A.お腹に心の中で呼びかけてください
呼びかけるということは意識をお腹に向けることです。また、お腹の力が抜けていると気づいたら引き上げるようにしましょう。(ゴウ先生)
A.全身を意識すべきなので足裏から上に向かって意識を向けて
お腹だけピンポイントで意識するのではなく全身を意識することが大切。足裏、すね、膝……と下から順に意識を積み上げていきましょう。(乳井先生)
3.「お腹から伸びて」とは
A.股関節から上体を伸ばしましょう
体の前面を伸ばしたい場合は、胸からではなく股関節から上体を伸ばすようにすると動きが深まります。(楠原先生)
A.本当は「つま先から」 伸びるのが理想です
「お腹から」では上半身にしか意識が向きません。全身に意識を向けてほしいので、私は「つま先から伸びて」と誘導します。(乳井先生)
4.「お腹を引き上げて」とは
A.恥骨とみぞおちを遠ざけるイメージをして
恥骨とみぞおちを遠ざけるようにしてお腹をフラットにすると、お腹の筋肉が働いて引き上がります。(楠原先生)
5.「丹田を意識して」とは
A.左右の腰骨の中央を硬くしましょう
「丹田」は解剖学的に存在せず意識しにくい部分。左右の腰骨の真ん中に力を入れて内側に寄せる感覚をイメージしましょう。(楠原先生)
6.「お腹の奥のほうを使って」とは
A.腰骨の中央をイメージ
お腹の奥とは、息を思い切り吐いてお腹を薄くしたときにいちばん力が入る部分。 具体的には腰骨の中心部分を指します。(楠原先生)
A.背骨で姿勢を整えてみよう
背骨を伸ばして姿勢を整える意識を持ちましょう。自然とお腹の奥のインナーが使われます。(ゴウ先生)
7.「お腹を引き込んで/引き入れて」とは
A.おへそを背骨に近づけましょう
練習におすすめなのがキャットポーズ。背骨と腰を丸めながら息を吐ききり、凹ませたお腹を背骨に近づけましょう。(ゴウ先生)
8.「お腹を柔らかく使って」とは
A.ため息をつくとお腹の力みが抜けます
特に後屈ポーズはお腹が硬いとできません。フーと声を出してため息をつくと、吐く息と一緒に力みが取れてお腹がリラックスした状態に。(ゴウ先生)
9.「お腹を風船のようにふくらませて」とは
A.まず息を吐ききりましょう。勝手にプクッとふくらみます
ふくらませるには、まず収縮させる必要があります。息を吐ききって一気にお腹の力を抜くと筋肉が弛緩、後は自然とふくらみます。(ゴウ先生)
10.「ウディヤナバンダを意識して」とは
A.ムーラバンダを締めてからお腹を凹ませます
まず会陰部にあるムーラバンダを締めて安定した土台をつくり、ウディヤナバンダのある下腹部を凹ませる&引き上げましょう。(ゴウ先生)
教えてくれたのは
乳井真介先生…リラヨガ・インスティテュート主宰。伝統的なヨガと現代的なヨガを自由自在に使いこなす。一般向けレッスン、ティーチャートレーニングと幅広く活動している。
佐藤ゴウ先生…IHTA理事、ヨガインストラクター。YMCメディカルトレーナーズスクールにて各クラス、 養成コースを担当。ヨガ哲学を伝え、心身の繊細な感覚を見つめる「感じるヨガ」を展開。
楠原宏子先生…ヨガインストラクター。UTLにて一般クラスとティーチャートレーニングの講師ほか、クランティ先生のマイソールクラスでアシスタントと代行を務める。
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