POSE & BODY
動作に必要な関節の「自由度」とは?|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと
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動作における神経の働きは無限大
さらに、骨格の構造としての自由度だけではなく、筋の出力の値も無限大に選択肢があります。腕を伸ばしてコップを持ったときに、どの部分でどれだけの筋力を発揮するのか、ということも一様には決定していません。筋を収縮させるためのα(アルファ)運動神経とα運動神経ひとつが支配する筋線維を、1運動単位と呼ぶのですが、その数は上肢だけで2000を超えるそうです。どの程度の数の神経が働いて運動を遂行するか、という選択肢も数限りないわけです。
身体全体を考えると、さらに多くの関節と筋が存在します。それぞれをどう動かしてひとつの動作を行うか、それがどのくらい「自由度」の高い行為かを考えると、ヨガの動作ひとつをとっても「自分の選択」と「目の前の別の人間の選択」が違う可能性がいかに高いか、「同じ動作をする」ということがどのくらい難しいことか、想像に難くないのではないでしょうか。
その動作の目的は何か、ということを考えることなしには、ポーズを取るだけの動作に意味を見出すことは難しいのかもしれない、と思います。
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