小脳の働きと運動の話|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと

 小脳の働きと運動の話|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと
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得原藍
得原藍 2018-11-28

理学療法士として活躍する得原藍さんが、ヨギに知ってほしい「体にまつわる知識」を伝える連載。第六回目となる今回は「小脳の働きと運動の要素の話」。

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全ての運動に関与している小脳

運動を、いくつかの軸で考えてみましょう。
運動には強度があります。強い筋力を発揮して行われる運動から小さい筋力で完成する運動まで、さまざまです。
運動は空間的な移動を伴います。手も足も全身も、前後、左右、上下、斜めに動きます。三次元的にそれぞれを組み合わせることもできます。
運動には時間的な要素もあります。長い時間を走ることも、短い時間を走ることもありますし、筋の収縮も単収縮と呼ばれる一瞬の収縮から、単収縮を重ねることで起こる強縮という状態まで多様です。

それから、運動は連続します。いくつかの関節を順に連動させ、その連動は自然でスムースです。それとは反対に、運動には次の運動への変換や切り返しも含まれています。
これらの4つの軸を組み合わせて、運動が成立しています。そしてこの、運動の強度、空間、時間、自然な連動と切り返し、全てに小脳が関わっています。つまり、全ての運動の実行に、小脳の神経細胞が関与していることになります。

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