“反射”の話|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと

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“反射”の話|理学療法士がヨギに知ってほしい体のこと

AI EHARA
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2018-11-22

理学療法士として活躍する得原藍さんが、ヨギに知ってほしい「体にまつわる知識」を伝える連載。第五回目となる今回は「コントロールできない運動、“反射”の話」。

随意運動と不随意運動の違い

椅子に座って足を床面から離し、膝のお皿(膝蓋骨)の下の部分(膝蓋腱)を叩くと、膝から下の下腿が弾むように動いて膝が一瞬伸びたようになる。そんな検査を受けたことがあるでしょうか。「脚気(かっけ)」という病気の検査だ、と聞いたことがある方もいるかもしれません。脚気というのはビタミンB1の不足による代謝障害で、主に神経の機能に影響が出る病気です。つまり、膝蓋腱を叩く検査は、膝蓋腱に繋がる大腿四頭筋を動かす神経の機能を評価する検査です。

運動、と聞くと、自分の意思で動くことをイメージすることが多いと思います。しかしもう少し広い意味で、筋肉の収縮によって関節が動く様子を運動と捉えると、この反射も運動のひとつと言えるでしょう。反射の医学的な定義は「特定の刺激に対して意識されることなく反応が起こること」です。先ほどの膝蓋腱反射のように筋の収縮が起きる反射の他にも、身体には多くの反射の機能が備わっています。火にかけた熱い鍋を触ってしまった瞬間に手を引っ込める、というような侵害刺激に対する反射や、目の前にボールが飛んできたときに目を思わず瞑る瞬目反射、食べ物が喉のあたりにくると自動的に飲み込もうとする嚥下反射など、様々です。どれも、意識的な運動ではありません。けれども、生命を維持するための多くの機能と深く関わっています。

人間の運動には、自分でこうしようと意識して動く「随意運動(ずいいうんどう)」と、意識せずに勝手に運動が起こる「不随意運動(ふずいいうんどう)」があります。反射は、後者の不随意運動のひとつです。(病気に関わる狭義の不随意運動もありますが、ここでは随意運動の対語として使用しています。)

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